35: ◆m03zzdT6fs[saga]
2016/04/12(火) 22:48:49.77 ID:k7FwQOIQo
(なにせ、好きなことしかやらない我がまま野郎だからなあ……)
人から見れば、そういう僕は人間だ。そして自分でもそう思う。それでいいと思っているのだから、なおの事救いがない。そんな扱いづらい人間を、どうしていつも使ってくれるのかは、良くわからないけれど。
だからこそ、こういう無茶苦茶な話に縁があるのかもしれない。僕は、ゆっくりと息を吐きだして。
『とりあえず、お話だけでも伺ってみようかと。連絡先、いただけますか』
「おう、そうか。ちょっと待っててくれ。ああ、向こうから連絡するように言っておくぜ。こっちから頼んでるんだしな」
『えぇ……? いえ、それはちょっと』
「なに、構いやしない。たまにはあいつを困らせてやりたいんだよ。いつもこっちが困ってばかりだからね。ま、それがいいところでもあるんだがな」
『……ううん、そうですか。では、お言葉に甘えます』
何か、私怨を晴らすダシに使われた気がしないでもない。一本か二本、取られたかな。そんな風に思っているうちに、編集長は適当なメモ用紙に連絡先を記載して僕へと寄越した。
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