4: ◆6QdCQg5S.DlH[saga sage]
2016/04/22(金) 02:35:24.11 ID:yLOHrj4Y0
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みんなにばれないようにっていうのは難しい。
だって、今までどおりでいないといけないんだもの。
心の距離は近づけたのに、体の距離は昔のままで。
本当に近づけてるのか、近づけてないのかもわからない。
「はぁ……」
家に帰って、ベッドに転がって、思わずため息がこぼれた。
今日もあたしはがんばっていた。
今までどおりを演じるために。
「……せっかく恋人になれたのになぁ」
これじゃあ、本当に恋人になったのかもわからない。
「……」
「今、暇かな?」
携帯を取り出して、彼にメッセージを送ろうかなって考えた。
……考えて、何を送ろうか悩む。
少し寂しかっただけ。
それをただ伝えるのも……恥ずかしい。
だから、別の何かを……って考えて。
『ねぇ、いま暇?』
とだけ送った。
「……」
「……」
「……返ってこないわね」
いくら待っても返事は来ない。
やっぱり忙しかったのかしら?
「……」
「……寝よ」
じぃっと、画面を見るのにも疲れて携帯を放り出してそのままうつぶせに。
胸がぎゅっと絞られるような感覚に耐えながら意識を手放そうとして――
「……あ」
――携帯が鳴る。
勢いよく起き上がって携帯を拾って画面を見ると。
『少し忙しかった』
と返事がきていた。
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