過去ログ - 八幡「別にいらねねぇよ、本物なんて」
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32:名無しNIPPER
2016/04/25(月) 13:45:19.24 ID:iNB8TwTVO
………

小町「お兄ちゃん!今日から高校生だね!制服似合ってるよっ!」

父親は出張先での事故で死に、母親は闘病の末に亡くなった。残された俺たちは、親戚の手を借りずに二人で何とか生きようと、そう誓っていた。

八幡「よせよ、小町」

両親は俺たちに、多額の保険金と二人で住むには大きすぎる家を残してくれた。おかげで年をごまかしてやっていた安いアルバイトでも、余裕を持って食い繋ぐことが出来ていた。

小町「お兄ちゃん、ずっとバイトばっかりで目が腐っちゃってるからね。新しい格好でリフレッシュして、ちょっとはマシに見えると思うよ!あ、今の小町的にポイント高い!」

妹は小学生の頃から、アルバイトでほぼ家に居ない俺を支えてくれていた。日をまたいで帰っても必ず夕飯が置いてあって、着ていくシャツは必ず洗剤の匂いがして、そんな妹に、俺はどれだけ感謝していただろう。

八幡「そうだな。ありがとな、小町」

だから俺は、いつだって妹の理解者であるよう、兄として生きることに誇りを持っていた。

小町「ちょっ!やめてよ、そんな素直なのお兄ちゃんぽくないんだからねっ」

この妹の兄でいる事が、俺はたまらなく嬉しかった。

小町「それじゃ行こっか、お兄ちゃん、レッツゴー!」

自転車の荷台に乗っかった妹は、まるで自分の晴れ舞台かのようにはしゃいで、それを見ていた俺は少し浮かれてしまっていたのだ。

小町「お兄ちゃん?小町の事は気にしなくていいから、学校はちゃんと卒業してよね?お金には困ってないんだからさぁ。少しくらいは学生っぽい事した方がいいよ」

八幡「そうか?でも小町の飯食えないのは嫌だな」






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