過去ログ - サザエ「そして誰もいなくなったのね」
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108: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/03(火) 03:25:28.25 ID:BtC+c+Xt0
思いの外、計画のヒントを与えてくれたのはカツオだった。
憎らしくさえ思っていた奴のイタズラ癖が、ここにきて最高の策を私に思い起こさせたのである。

伊佐坂氏から誘いを受けたのは、島へ行く1月も前からだった。カツオは、そこで、あるイタズラを家族に仕掛けようとした。カツオは、仕掛け人として協力を依頼した男に、電話でこう話したという。


「だからね、絶海の孤島で、父さんが二人出たら面白いと思わない?」


私はこの計画を利用することにした。
が、私はそれをおくびにも出さず、単なる協力者として手伝いを申し出た。

なんといっても、二人出る波平の両方が内通した仕掛け人ならば楽だろう。カツオは目を丸くして喜んだ。

私はそれから、彼らに殺意を気取られないように、私にとって都合のいいように計画を軌道修正した。
新しい案は、子供たちを狂言誘拐して、混乱させようというものだった。これなら、まずはうろちょろと邪魔な子供たちをまとめて始末できるし、用が済んだ後で内通したカツオと兄を殺せばいい。

これがうまくいった!

私達家族が島に到着し、最初の晩を過ごす間に、海平がゴムボートで島へやって来る。奴は岩場の影にある洞窟の中にキャンプを張った。

一応、カツオと私とで夜明け前に様子を見に行った。洞窟の入り口はそこそこ重みのある磐で上手く隠してある。海平は中に居た。
我々は細かな計画を話し合い、それが終わると、疑われないように別々に館へ戻ることにした。私は戻る途中で、偶然散歩中のマスオくんとタラオに見つかったから、一緒に館へ戻った。


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