過去ログ - サザエ「そして誰もいなくなったのね」
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57: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/30(土) 17:59:00.97 ID:Kl/IOB9+0





以下略



58: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/30(土) 17:59:47.67 ID:Kl/IOB9+0
それにしても、ここで磯釣りをしたら、どんなに楽しいだろう!

波平は押し寄せる小波を横目に見ながら、想像してみた。グレやタイが、釣れるかも。波平は慌ててかぶりを振った。今はそんな場合じゃないと自分を叱りつけた。

人間という奴は、緊張した状態が続くと、それから逃れようとしてこんなことを考えてしまうらしい。波平はそう結論した。とにかく先へ進まねば。
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59: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/30(土) 18:00:36.57 ID:Kl/IOB9+0
走っている間に、息子を見過ごしてはいないだろうか。サザエは薄汚れた腕で額を拭いながら、そんなことを思った。

やがて目の前に光が差してきた。森の端まで来たのだ。下に海の気配がある。サザエは肌のすべすべした木の幹に手をかけ、そっと崖の下を覗き込んだ。

10メートル程の高さだった。真下で海から突き出た磐が睨んでいた。ここで足を滑らせたら、ひとたまりもない! サザエはぞっとした。
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60: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/30(土) 18:01:30.48 ID:Kl/IOB9+0
(まったく、うふふふ、海に落ちただなんて)

サザエは笑みを浮かべていた。タラオは、きっと島の中にいる。でも、それなら何処に?

「そうよ!」
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61: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/30(土) 18:01:59.14 ID:Kl/IOB9+0



カツオとワカメ―――二人の兄妹は、丘から砂浜に下る坂を走っていた。カツオがワカメの手を引いて先導する形だった。

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62: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/30(土) 18:02:46.51 ID:Kl/IOB9+0
タラオは明るい男の子だった。そして、とても賢かった。素直で……。

ワカメはタラオが大好きだったが、妙に大人びたタラオの一面に不快感を覚えることもあった。兄はどうだろう。

(もしかしたら、お兄ちゃん、ほんとうにタラちゃんのことなんて……)
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63: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/30(土) 18:04:13.14 ID:Kl/IOB9+0
「お父さん」

「カツオにワカメじゃないか。岩場ならわしがもう捜したぞ、タラちゃんは見つからなかったが……」

彼はとても残念そうに眉を下げた。
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64: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/30(土) 18:06:20.17 ID:Kl/IOB9+0
運と調子が良ければ、明日にでも完結します。ではまた


65:名無しNIPPER[sage]
2016/04/30(土) 21:02:49.52 ID:lW9Bs2Mjo
頑張れ


66:名無しNIPPER[sage]
2016/04/30(土) 21:50:04.25 ID:fU1KA9dKO
気になるじゃん!!
はよしてくれよ!!!


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