過去ログ - 【モバミリクロス】 双葉杏は、お姫さまになる
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11: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/26(火) 20:21:11.50 ID:tWX+l71Z0
===12.「レッスン、しましょ♪」

「おい双葉……お前さん、何を事務所に持ってきとるんだ? ここは一応、お仕事をするところだぞ」

「何って、見ればわかるでしょ? このうさぎのぬいぐるみを持っていると、私の可愛らしさが二割増しになるのだ」

「あのなぁ、確かにお前さんと桃子のユニットは、この前の会議で『カワイイ』をウリにすることに決まったわけだけど……うぅむ」

 あの日きらりが置いてった、ウサギのぬいぐるみを枕にして、
 事務所のソファーに寝転がる私を見たプロデューサーが、呆れた顔でそう言うからさ。
 
 私もわざといたずらっ子みたいな笑顔になって、その意地の悪そうな微笑みをプロデューサーに向けて返してあげる。
 
 すると、ソファから離れたところにある本棚の前、椅子に座って本を読んでいた桃子が、口を開く。

 
「気にすることないよ、おじさん。むしろそうやって普段から不真面目な態度で居てくれた方が、
 真面目にお仕事する桃子の印象も良くなるかもしれないし」

「なにさ、杏がアンタの引き立て役だって言いたいの?」

「言いたいもなにも、事実だよ。この前の話し合いだってそう。
 何がニートアイドル、働かないアイドルよ。ふざけてるわけ?」


「まさか、杏はいたって真剣だよ。カワイイだけじゃ、インパクトがないじゃんか。
 どうせデビューするんなら、それぐらいぶっ飛んだ方向の方が、注目を集められると思っただけ」

「あのね、芸能界って、そんなに甘い所じゃないの。
 奇抜さだけでやっていけるなら、今頃業界は変人奇人で溢れかえってる事でしょうね」

「お、おいおい二人とも落ち着けって。これから同じユニットを組む仲間同士、喧嘩せずに仲良くするって約束しただろうが。
 
 じゃないとお前らのデビューを待たずして、この企画自体がポシャっちまうんだから……
 そんな事になれば、二人ともお仕事がなくなっちゃいますよー?」


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