過去ログ - これから日記を書く 五冊目
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24: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2016/04/30(土) 05:22:21.96 ID:77Cq9KNC0
病理検査室の中は雑然としていた。一部では書類が散乱していて、この中からゾンビ化に関する情報を見つけ出すには、少々骨が折れそうな状況だった。

室内にゾンビがいるか確認してから、放浪者が見張り、山中と一ノ瀬が資料の内容を調べていく。紙がすれる音を聞きながら、放浪者はどこまで情報を得られるのか、得られて具体的な内容が分かったとして、そもそもその方法が使えるのか。そんなことを頭の片隅で考えていた。

ふと、物音を聞いた気がした放浪者は、その方向に顔を向けると、あったのは入ってきたこの部屋の出入り口だ。この部屋は入った時に、右側に出入りする検査室があって、正面から左側にここの職員のデスク、向かい合わせんに置かれたソファーとその間に机――ちょっとした応接室のような配置――が置かれているだけだ。

ちゃんと聞こえてくる音は、そのソファーに座る二人の呟きと紙ずれの音。勘違いかとも思ったが、気になった放浪者は2人に外の様子を見てくると言って、病理検査室の外に出る。

日差しが入り、多少明るさがあるものの、廊下に直接それが入らないこともあり、どこか薄暗い。もう一本、ケミカルライトを折って、投げ捨てる。転がり進むそれは、移動しながらあたりを明るく照らして、止まった。

その事以外に、ここまで来た廊下と、まだ移動していない廊下、どちらにも変化はないように放浪者は思えた。少々、過敏になりすぎたかと思った放浪者が、部屋に戻る為振り向こうとした時に、何かが動いたように見えた。


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