過去ログ - これから日記を書く 五冊目
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837: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2016/08/27(土) 04:15:06.41 ID:+Kj34yq50
その後、交渉を引き継いだ喜読は、社長と発注についてどのような形で契約を結ぶか話し合った結果、希望する商品に対してその価値に当たる物を半分前払いして、持ってきた際に残りを支払うというシンプルな物だ。

前払いによるデメリットはある。社長達が持ち逃げする可能性も当然として、やはり一番大きいのは社長達が行商を続けられないほどのダメージを負う可能性があること。しかし、そうだとしても望む物資が拠点のメンバーの労力を割かずに手に入れられる契約というのは、それに勝るメリットだ。

「私が考えたのは、その程度のことでございます。ふふっ」

契約を持ちかけたことの理由を、聞いてきた浜村に答え、納得した様子を見せる。

発注については今回、状態のいいドラム缶を1つ頼んでいる。ドラム缶を使った炭窯がある程度使うと穴が開いて使いものにならなくなることや、貯水タンクの代用といった、今拠点で重要な施設で利用している物資になるからだ。

「そういや、喜読はあの社長ってやつ。何か知ってたりする?」

「そうでございますね…。人違いでなければ、経済雑誌にあの方のインタビューが載っていたような気がいたします。やり手の営業マンとしてのものでしたね」

その相手に、他よりも高度な契約を結べたことは喜ばしいことではある。あとは発注がうまくいくことだけを、祈るだけだった。


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