過去ログ - 【モバマスSS】少女は星に願う -SS速報VIP

過去ログ - 【モバマスSS】少女は星に願う

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1:名無しNIPPER[saga]
2016/04/27(水) 21:41:38.12 ID:zXwA2lSdo
・モバP＝女
・複数P世界
・百合要素
・ちょい鬱

以上の四点を含みますので、苦手な方はブラウザバックしてください

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2:名無しNIPPER[sage]
2016/04/27(水) 21:42:17.65 ID:zXwA2lSdo
「やっぱり、今日も届かないなぁ」

都会の霞んだ空に浮かぶ星空に手を伸ばしながら、そう呟いた。こんなにも届きそうなのに、掴むことができないなんて星というものは不思議なものだ。何十年前の人も何十年後の人もこうやって星空に手を伸ばして、同じことを考えるのだろうか？

3:名無しNIPPER[sage]
2016/04/27(水) 21:43:08.31 ID:zXwA2lSdo
「綺麗な夜景だね。でも……君の方が綺麗だよ」

物思いに更けていると、後ろから歯の浮いたようなセリフが聞こえてきた。何回も同じような言葉を聞いてきた私にとってその言葉はもう不愉快でしかなかった。そして、相手の男もきっとそれを理解しているだろう。だって、それはそう言う行為なのだから。

4:名無しNIPPER[saga]
2016/04/27(水) 21:43:37.94 ID:zXwA2lSdo
「それじゃ、続きをしましょうか……」

窓の後ろに浮かぶ大きな月をバックに、私は妖艶な笑みを浮かべた。

5:名無しNIPPER[saga]
2016/04/27(水) 21:44:08.67 ID:zXwA2lSdo
「モバP君、今日もよろしく頼むよ」

「はい」

これは、普通の人間が見れば、ただの朝の挨拶に見えただろう。だが、私にとってそれは違う意味を持っているということを、机の上の卓上カレンダーにつけられた赤い丸がそれを証明していた。

以下略

6:名無しNIPPER[saga]
2016/04/27(水) 21:44:41.80 ID:zXwA2lSdo
「おはようございます。モバPさん。今日も早いですね」

事務所の扉を開けて、蛍光色のスーツを着た千川ちひろが出社してきた。千川ちひろは私より少し後に入ってきた、この事務所の経理を担当している人だ。

「おはよう。千川さん」

以下略

7:名無しNIPPER[saga]
2016/04/27(水) 21:45:18.82 ID:zXwA2lSdo
「お、おはようございます！」

出社時間ぎりぎりになって、男Pが出社した。男Pはいわゆる新人というやつで、仕事もまだまだ甘いところが多いが、誠実で、まっすぐで情熱があって、すぐに事務所の子たちと仲良くなっていた。私とは、真逆のタイプの人間だ。だからこそ、私は心配だった。こういう人間ほど、壊れやすいという事を私は知っているからだ。

8:名無しNIPPER[saga]
2016/04/27(水) 21:45:56.43 ID:zXwA2lSdo
「男Pさん。おはようございます。出勤はもうちょっと余裕を持ってするようにしてくださいね」

「すいません……」

千川に注意されて、男Pは少し落ち込んでいるみたいだった。

以下略

9:名無しNIPPER[saga]
2016/04/27(水) 21:46:43.12 ID:zXwA2lSdo
「まあ、とにかく期待してますからね。男P君♪」

「は、はい！　頑張ります！」

男Pはしゃっきと返事をすると、営業回りに行ってくると言い残して事務所から嵐のように去っていった。

以下略

10:名無しNIPPER[saga]
2016/04/27(水) 21:47:09.45 ID:zXwA2lSdo
千川は、頭を抱えて怪訝な顔を浮かべた。だが、手のかかる新人ほど可愛いというもので、事実千川は、男Pの事をいたく気に入っていると以前、酒の席で話していたらしい。

「まあ、あの子はきっと大物になると思うよ」

「そうですね」

以下略

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