5: ◆66FsS2TZ4lNJ[sage saga]
2016/04/29(金) 14:57:17.57 ID:hvVe73my0
〜桃太郎2〜
一命を取り留めたおばあさんでしたが、こんな恐ろしい子とは暮らせませんと家を出て行きました。
P「最初はびっくりしたけど、俺を助けてくれるためだからな・・・」
まゆ「Pさんが殺されちゃうと思って一心不乱であんなことを・・・。本当におばあさんには申し訳ないことをしました」
P「いやいいよ。まゆがいい子なのは知ってるから!」
まゆ「本当ですかあ? うれしいです♪」
Pは桃から生まれた少女をまゆと名付けました。
P「しかし桃から人の子が生まれるとは奇特なこともあるものだな」
まゆ「私は元は桃の木だったんですよ」
まゆの話ではPが芝刈りをしていたあたりにあった一本の実のならない桃の木、それがまゆだったとのこと。Pが芝を刈ってくれたおかげで、栄養が木に集中し、快適な生活を送れたらしい。
まゆ「どうしてもPさんに恩返しがしたい、そんな一心で流れる星に祈っていたら、久々に桃がなったんですよ! それが私です。あまりに大きなものですから、木から川に落ちちゃいましたけど、こうやって出会うことができました。これってやっぱり運命ですよね?」
P「そうだな。そうに違いない!」
それから二人は仲良く暮らしていき、数年が経った頃でした。
P「最近鬼が暴れ回っているらしいな。金銀財宝が被害に遭いまくっているらしい」
まゆ「怖いですねえ・・・決めました。まゆ、鬼退治に行きたいです!」
P「いきなりどうしたんだ! そんな危険な目に合わせられるわけが・・・」
まゆ「誰かがやらなくちゃいけないんです。それに、まゆとPさんの安寧を脅かす可能性は極力排除しておきたいんですよお♪」
まゆが来てから護身用にと買った刀を手に取り、まゆは腰に差した。
まゆ「大丈夫ですよ、まゆはPさんのためなら何だってできます」
P「・・・どうしても行くんだな?」
まゆ「はい」
しっかりと意思を感じさせる頷きで、Pは彼女を止めることをあきらめた。
P「じゃあこれを持って行け」
まゆ「これは?」
P「きび団子だ。おなかがすいたら食べなさい」
まゆ「ありがとうございます。大切に食べますね」
P「それとこれからは桃太郎と名乗りなさい。女の一人旅だと危ないし、なめられる」
おじいさんは桃太郎の髪を結い、赤いリボンで鉢巻きを作り、可能な限り男っぽく見えるようにしました。
まゆ「桃太郎、行ってきます」
P「絶対、無事で帰ってこいよ」
まゆ「Pさんがいるところがまゆの帰る場所ですから」
そうして桃太郎は鬼退治を目標にし、出発した。
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