1:名無しNIPPER[saga]
2016/05/03(火) 15:35:31.10 ID:pgmPAwFDO
『運命の果実、それは空色の星にある』
シュルシュルとうねる、しなやかな縦縞模様の蛇は含みのある笑みをたたえて男の耳元に囁いた
股間を葉っぱ一枚で隠した全裸の男は驚きもせず、ぶっきらぼうに蛇を払った
気を悪くした蛇は悔しげにシャーッと唸り、鋭い牙を見せつけて威嚇した
しかし股間を葉っぱ一枚で隠した全裸の男はそっけなく手を振り、『地の底に還れ』と促す
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2:名無しNIPPER[saga]
2016/05/03(火) 15:36:19.91 ID:pgmPAwFDO
『全裸のクセに生意気だ!!』
そう吐き捨てた蛇は苛立ちながらも男の居た天高く聳える大樹の木陰を後にし、茂みを抜けた先にある彩り豊かな花畑へと身を這わせた
3:名無しNIPPER[saga]
2016/05/03(火) 15:36:52.76 ID:pgmPAwFDO
『運命の果実、それは空色の星にある』
蛇は先ほどと同様に女の耳元に囁いた
股間を葉っぱ一枚で隠した全裸の女は蛇を一瞥したが、あえて何も言わずに花を摘むのを再開する
4:名無しNIPPER[saga]
2016/05/03(火) 15:37:32.64 ID:pgmPAwFDO
『葉っぱではなく、花で股間を隠すのか?』
女はピクッと身震いし、微かな動揺を見せたが作業を続ける
『毛むくじゃらの密林に花を飾ってもみっともないだけだ?』
5:名無しNIPPER[saga]
2016/05/03(火) 15:38:01.73 ID:pgmPAwFDO
数々の暴言を浴びせられながらも平静を保っていた女は我慢ならず、白目を剥いて歯をギシギシと食いしばりながら蛇をキッと睨み付ける
そんな彼女の豹変も露知らず、蛇は花の蜜を啜る蝶の群れをペロリとたいらげながら勝利の余韻に浸っていた
のんきに食事を楽しむ蛇の様子にとうとう怒り狂った女は、すかさず尾に手を伸ばした
ギュッと尾を握られ、あっけなく宙ぶらりんにされてしまった蛇はあまりの驚きに硬直し、口をパクパクとさせた
6:名無しNIPPER[saga]
2016/05/03(火) 15:38:35.28 ID:pgmPAwFDO
『密林かどうか自分の目で確かめてごらんあそばせ!』
興奮した女は股間に張り付けていた葉っぱを破り捨て、蛇の胴体を両手で掴んで己の陰部にぎゅうぎゅう押し付けた
蛇は混乱しながらも必死に抵抗したが自分より大きな体と力に敵わず、ずっぽりと陰部に全身が収まってしまった
7:名無しNIPPER[saga]
2016/05/03(火) 15:39:55.25 ID:pgmPAwFDO
股間に蛇一匹を秘めた全裸の女は股間を葉っぱ一枚で隠した全裸の男に事情を事細かに分かりやすく説明する
もちろん男はすべてを理解し、納得した
女は自ずと陰部に手を突っ込みヌラヌラと湿った蛇の死骸を抜き去った
それを地面にバスンと叩き付ける
8:名無しNIPPER[saga]
2016/05/03(火) 15:41:28.57 ID:pgmPAwFDO
それから時は経ち、ありのままの男女の間には60億もの生命が誕生していた
かわいい我が子たちを眺めに天上で愛を交わす男女は、ふと蛇の言葉を思い出す
天上に昇って初めて見知った自分たちの楽園は、まさに空色の星
大地を覆うように増え続け、脈々と受け継がれる生命の息吹き、それこそが運命の果実だったのだと気付かされる
9:名無しNIPPER[saga]
2016/05/03(火) 15:43:12.93 ID:pgmPAwFDO
『おまんこに蛇ぶちこんでイった君に興奮して子を作りまくったなんて言える訳がないじゃないか』
『それもそう。なら愚か者の方がいいわね』
『人類、最初の嘘。これは僕と君だけの秘密だよ』
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