過去ログ - 佐久間まゆ「白くて苦い……」一ノ瀬志希「Love Potion♪」森久保乃々「えっ」
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30: ◆Freege5emM[saga]
2016/05/15(日) 19:30:22.56 ID:NK3nDXGso




志希さんは、もりくぼの反論を意に介していないようでした。

「別に、もりくぼちゃんの言いたいコトだって、あたしは分かってるよ。
 惚れ薬なんてフツーのヒトは使わないよね。あたしはフツーじゃないかもだけど」

志希さんはペン回しでもするように、セピア色の薬瓶をくるくると指で弄んでいます。

「でもね、プロデューサーのやってるコトはフツーなのかな?
 惚れさせるだけ惚れさせておいて、まゆちゃんを都合のいい女扱い……」



「それでもプロデューサーは、いつかケジメをつけると思ってたんだよ。
 あのヒトが、まゆちゃんの好意に気づいてないなんてコト、有り得ないし。

 ……そうして、なるようになると放置してたら、逆に突き放すありさま。
 こりゃ、あたしの見込み違いだったよ」

志希さんが『このあたしに無責任だって文句言わせるとか相当だよ』とか、
ぽろぽろと吐き捨てるのが聞こえてきました。



「あたしと違ってガマン強いまゆちゃんでも、限界でしょ?」
「……それは……否定しても、無駄でしょうね……」

……なんだか、もりくぼにはついていけないことが多過ぎますけど……。

「なら、黙ってるのはもう終わり。こっちから強引にでも仕掛けて、成就させなきゃ!」
「……志希さん……」

……とにかく、それを成就させたら、まずいでしょう……。
アイドル、というか人として……。



お二人は、まず目的がおかしい――どうして何の疑問もなく、
プロデューサーとアイドルで恋愛関係になろうとしてるのでしょうか……。

それと手段もおかしい――どうして惚れ薬なんて冗談じみた品物が、
アイドルの手から出てくるのでしょうか……。



「半ば部外者のもりくぼが言うのは、おこがましいかも知れませんが……
 やっぱり、考え直した方がいいと思うんですけど……」

もりくぼは、現実逃避したくなるのを辛うじて踏みとどまりました。
今もりくぼが引き下がったら、本当に取り返しがつかなくなるかも……。



「……考え直して……それで、まゆは、いったいどうしたら……」
「それは……その」

……もりくぼは、まゆさんの目も志希さんの目も、
まともに見ることはできませんでした……。

「時間……は、解決してくれなさそーだけど。
 まゆちゃんとプロデューサーが出会ってから、季節が変わるぐらい時間置いて、それで今の状態だもん」
「あ……う……っ」






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