過去ログ - 上条「幻想殺し無しでニューゲーム」
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2:名無しNIPPER
2016/05/11(水) 02:56:22.82 ID:6m9QFm03O
上条当麻は不幸だった。彼が道を歩けば不良に絡まれ、テスト当日には立って歩けないほどの高熱に見舞われ、挙句の果てにはファミリーレストランで注文したハンバーグを顔面にぶちまけられる始末だった。
ウェイター「申し訳ございません!すぐに代わりを……」
しかし、ペコペコと頭を下げるウェイターを見ても、上条はいつものセリフを吐いてため息を吐くだけだ。
上条「……不幸だ」
もう何杯水を飲んだだろう。ピッチャーの中身は既に空になっていて、そろそろ腹を誤魔化すのも限界に近い。
上条(こりゃコンビニで弁当買った方がよかったな……)
それからさらに10分ほど待ったところで、ようやく代わりのハンバーグが上条のテーブルに届いた。ジュウジュウ音をたてる鉄板に細心の注意を払いながら、ナイフで肉を切り口に運ぶ。
上条(うん。まぁうまいよ)
何やら後ろの座席からの声がうるさいが、そんな事に構っていては本当に倒れてしまう。ここは気にせずに食事を進めようと上条は手を動かし続ける。だが……。
不良1「いいからこっち来いよ!」
叫び声と共に飛んできた皿が上条のテーブルの上で砕け、その破片が肉塊に満遍なく降りかかってしまった。
上条「……マ、マジかよ」
暫くうなだれていたが、不意に言いようのない怒りが上条を奮わせる。
上条「ちくしょう!なんで!俺が何したってんだよ!」
テーブルを叩いて立ち上がり後ろを振り返ると、ちょうど騒いでいた連中が一人の女子を連れて店の外に出て行くのが見えた。その男たちの容姿は、いわゆるチンピラそのもので。
上条「……ま、俺が不幸なのがいけないよね」
そう言ってコップの中の氷を噛み砕き、伝票を持ってレジへ向かうのであった。
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