24:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 19:54:53.55 ID:grmWURQOO
竜宮小町が解散した後、私と真美は二人でユニットを組んだ。
双子アイドルというのが珍しいものだったのか、それともそれまでの知名度のおかげか、私たちのユニットは加速的に売れていった。
25:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 19:56:31.85 ID:grmWURQOO
真美「それじゃ行ってきまーす」
P「帰りは20時頃になると思いますんで、音無さんは終わったら上がっちゃってください」
26:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 19:59:31.46 ID:grmWURQOO
「……あーみー、こんなとこで寝てたら風邪引くよー?」
優しいトーンの声と肩を揺すられる感覚で目が覚めた。
27:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 20:01:30.96 ID:grmWURQOO
ピヨちゃんとやよいっちが帰ってしまい、事務所には私一人が残された。
しんと静まり返った事務所はなんだか広く感じて、少し寂しくなった。
28:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 20:03:23.22 ID:grmWURQOO
給湯室の戸棚には、お茶っ葉、インスタントコーヒーに紅茶の葉っぱがそれぞれ少しずつ。
冷蔵庫には目ぼしいものは特に見当たらない。
29:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 20:06:35.58 ID:grmWURQOO
戸棚をざっと眺めて、私はなんとなく思いつきでコーヒーを飲んでみる事にした。
実は私はコーヒーをまだ飲んだ事がないので、これが初体験になる。
30:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 20:09:06.08 ID:grmWURQOO
カップから湯気を立てるコーヒーを見ていて、ふと、今の私と真美には様々な違いがある事に改めて気がついた。
まず、真美は家のために……かどうかは分からないけど、アイドルをやめるつもりだ。
31:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 20:10:44.91 ID:grmWURQOO
私はなんだか、真美が手の届かない遠くへ行ってしまったような気がした。
こんなこと気づかなければよかった。
32:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 20:12:59.92 ID:grmWURQOO
どのくらいそうしていたんだろう。
不意に肩に置かれた手が私を現実に引き戻した。
33:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 20:15:34.65 ID:grmWURQOO
P「……本当に送って行かなくて大丈夫なのか?」
真美「うん、平気。今日は二人で話しながら帰りたい気分だから。……ね、亜美?」
34:名無しNIPPER[saga]
2016/05/23(月) 20:19:03.13 ID:grmWURQOO
外に出ると、辺りはすっかり暗闇に包まれていて、夜空にはまん丸になりきれない月が寂しそうに浮かんでいた。
それほど寒くもなく、暑くもない。
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