107:名無しNIPPER[saga]
2016/06/01(水) 01:32:06.06 ID:49W9hqJ1o
帰宅し、美優にその事を報告すると、ひとまずは喜んでくれたようだった。
美優「私、ずっと考えてたんです。蘭子ちゃんには、まずドールの友達がいた方がいいんじゃないかって……」
楓「友達になれるかどうかは分かりませんけどね」
楓は蘭子にも話をした。
蘭子「うん、いいよ」
どんな人と会うかも分からないのに、蘭子はすんなりと頷いた。
以前の蘭子なら、知らない人に会うような事があれば少しは怯えたりもしたのに、今やすっかり臆病な性格を克服したようである。
美優「それで、懇親会というのはいつなんでしょう?」
楓「確か、この日です」
翌月のカレンダーを見ながら指差した。
そして、「あっ!」と悲鳴のような声を上げた。
まるで宝くじが当たったような驚きである。
そして次には力なく頭を垂れて、自嘲するような笑みを湛えるのだった。
楓「……これ、なんの日か覚えてますか?」
美優「なんの日って、懇親会をするんでしょう? 渋谷さんと」
楓「違います、そうじゃなくて」
美優「?」
楓「……蘭子をお迎えしてから、この日でちょうど1年です」
奇しくも蘭子の誕生日、その日なのであった。
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