36:名無しNIPPER[saga]
2016/05/31(火) 21:29:43.25 ID:6D4QUdRpo
2日後。
事務所で仕事をしていた楓のIDOLにコールがかかってきた。
美優【か、楓さん!!】
あまりに切羽詰った様子だったので、楓はハンドル越しでなく肉声で返事をした。
楓「どうしたんですか?!」
美優【蘭子ちゃんが……蘭子ちゃんが……!】
ガタンと椅子を弾き飛ばして立ち上がる。
周りの同僚の注目を集めてしまったが気にしていられない。
何か異常事態が起こったに違いないのだ。
楓「落ち着いてください。今からそっちに戻ります。蘭子に何が起きたんですか?」
コートを羽織り、早足に外へ出ようとする楓の耳に、美優の叫び声が聞こえた。
美優【蘭子ちゃんが、しゃべったんです!!】
楓「…………」
美優【聞こえます!? ほら、蘭子ちゃんもう一度……】
【…………ぁー……】
美優【ほら! すごい! 蘭子ちゃんがしゃべりましたよ、楓さん!】
楓「え……ええ……それは、とても喜ばしいことですね」
美優【この子、もしかしてとても賢いんじゃないかしら?】
楓「私と美優さんの子ですから、それはもう賢いと思いますよ」
美優【何言ってるんですか】
楓「すみません、仕事があるので切りますね」
美優【そういえばそうでしたね。お仕事頑張ってください】
プツッ。
楓は大きく溜息をつくと、デスクに戻った。
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