79:名無しNIPPER[saga]
2016/06/01(水) 00:31:43.17 ID:49W9hqJ1o
それから蘭子は小梅が案内するままに一緒に店のものを見て回った。
蘭子は相変わらず難解な言葉のまま会話していたが、小梅はさほど気にしていない様子だった。
というよりも、すっかり仲良くなってしまったようだった。
何か通じ合うものをお互いに感じ取ったのかもしれない。
美優はようやく安心できた。
楓「時間、大丈夫ですかね」
美優「ああ、楓さん。サイン会まではまだ時間ありますよ」
楓「いえ、そうではなくて……蘭子の活動時間のことです」
美優は「あっ!」と小さく声を上げて、急に慌て出した。
楓「落ち着いてください、今ちょっと調べてみますから……」
そう言ってIDOLを取り出した。
この場合、IDOLのバッテリーも減る一方なので、こちらの制限時間もあるのだ。
楓「……やっぱり、もうそろそろエネルギー補充した方がいいと思います」
美優「私、蘭子ちゃん連れてくる!」
蘭子は店の奥で小梅と一緒におどろおどろしい絵本を見ている最中だった。
そこへ「蘭子ちゃん、行きましょう」と告げた時の蘭子の悲しそうな表情を見るのは辛かった。
小梅「も……もう行っちゃうの……?」
蘭子「……フッフッフ、案ずるでない。我が黙示録に刻まれた魂は不滅ぞ。されば隻眼の乙女よ、運命の慟哭がその身を貫く時を心して待つがよい」
美優「また来るって、ね?」
小梅「う、うん……」
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