10:名無しNIPPER[saga]
2016/06/03(金) 22:57:21.27 ID:UvARFro70
ああ……、なんてにこちゃんは聡いのでしょう。その場限りのお為ごかしなんかは絶対に通じない、本気の時の、刺すような深く赤い瞳。元々にこちゃんからの押しに弱い真姫ちゃんに至っては、射竦められてうろたえるばかりです。みんなで仲良くしていたい、できれば触れて欲しくない、でもいつまでも逃げ続けるわけにはいかない。二律背反するこちらの痛い腹を的確に突いてくる実直なにこちゃん。自らが創立し、存続にこだわった部を託す形で後にした先輩が、後輩である私たちに、これからの在りようは如何かと暗に訊ねているのです。
「一年くらいならなんとかなるのよ、発起人の穂乃果もいたしね。体制を変えなくても十分通用するわ。と言うより、むしろそのほうが観客受けは良いくらいでしょ。問題はその次の年から。ここから先は小手先じゃどうにもならない、地力がついていかないとダメなの」
「知名度的に考えてもね」
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