9:名無しNIPPER[saga]
2016/06/03(金) 22:54:15.80 ID:UvARFro70
私たちは恐れていたのかもしれません。いずれ俎上に載せられるであろう事柄を、できる限り先延ばしにしたくて喋り続けていました。お陰で喉は貼り付くほどに渇いて、ジュースもほとんど口にしていません。残る二人も同じく、ほぼ蓋を開けただけの缶の前で、身を固くしています。
「え、でも凛はこれ。リボン、貰ったよ……?」
にこちゃんが在学中にその艶やかな黒髪を結うのに使っていた真っ赤なリボンを、凛ちゃんは華奢な首を傾げて指差します。いつも元気な声色が僅かに揺らいだのを、私は聞き逃しませんでした。
「違うわ、物じゃないの。それに、今アンタたちが着けてる貴重な貴重なアイドルにこにースーパープレミアムグッズは、アンタたち自身にあげたものよ。私が言いたいのは、この部にとっての、もっと概念的なこと」
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