過去ログ - 「二宮飛鳥は孤独を忘れてしまった」
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1: ◆kiHkJAZmtqg7[saga]
2016/06/04(土) 22:44:18.60 ID://1N5xrh0
二宮飛鳥は孤独を忘れてしまった。
偶像となることを選んだその瞬間から、観測者を得て、同じ志を持つ仲間を得て、気の置けない友人を得た。
レッスンの時にはトレーナーが厳しくも優しく指導してくれた。
ステージでは、まだ駆け出しのボクの輝きにも、魅せられてくれるファンの姿があった。
そうして緩やかに、ボクはその寒さを忘却の彼方へ押し流してきたのだ。
―――故に。
「……寂しいなんて、そんなこと。昔は思わなかったのにな」
望まぬ独りの時間に心を蝕まれる程には、弱くなってしまっていた。


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2: ◆kiHkJAZmtqg7[saga]
2016/06/04(土) 22:46:12.09 ID://1N5xrh0
「大雨による落雷の影響で、ーー線は現在運行を見合わせており……」

事務所と寮の、ちょうど真ん中。

昼過ぎからぐずついていた天気は夕方頃に決壊し、用事のない人からこれ以上ひどくなる前に帰宅するよう指示が出た。
以下略



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