過去ログ - 提督「荒潮がセックスと言うのだから、朝潮もセックスと言うのだ」
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6:名無しNIPPER[saga]
2016/06/06(月) 04:33:02.53 ID:iz0HsH6m0
朝潮は机上のキキョウを一輪手にとった。ゆりの花に見紛うほど清廉な白い花びらは五芒星の形に分かれていた。

朝潮はピーナッツクリームかイチゴジャムかに関して花占いを行うつもりになった。といっても、手でつまむべき箇所は五箇所と明確。最初の選択へ回帰することが分かりきった賭けである。

それで良い。朝潮にとって重要なのは今ピーナッツクリームを塗っているということの否定がありえたということだった。イチゴジャムを否定することによって初めてピーナッツクリームを朝潮の意志で肯定したということになる。

たとい結末が同じでも、選択の過程において否定肢を含むことにより、現在は肯定される。朝潮はピーナッツクリームを塗る運命を己の意志で選んだのだと確認したかったのだ。

朝潮はキキョウの花びらをつまむ。数は五。ピーナッツ、イチゴ、ピーナッツ、イチゴ、ピーナッツ。そして朝潮は最後の一つを選択するのだ。それが全て。絶望はない。

朝潮は一枚目を引き抜いた。ピーナッツ。予定調和の運試し。結末は必ずピーナッツクリームのはずであったし、実際花占いの結果もその通りであった。


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