過去ログ - 祥鳳「6月6日は漣ちゃんの誕生日ですね…」
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15: ◆li7/Wegg1c[saga]
2016/06/06(月) 23:26:22.51 ID:T2tuiSZc0

それは、とある夏の暑い日のことでした。まあショートランドはいつも暑っ苦しいですけどね。

「お姉さま、今日も蒸し暑くて漣くたばっちまいそうでぇす・・・!」

暑さにやられた漣はついつい本音を口に出してしまいました。

「お姉さま・・・? 漣ちゃん、それって私のこと?」

「あっ・・・!」

しまった。

これだけは何があっても胸の内に秘めておこうとしていた言葉だったのに。つい暑さにやられて口が滑ってしまいました。

「い、いえあのその、これはその・・・、綾波お姉さまがいらっしゃるかと勘違いしちゃいまして・・・!」

漣は必死に取り繕おうとしました。

『あの時』も、『今』も、祥鳳さんにはお世話になりっぱなしでした。

秘書官の仕事でも、戦闘でも、強く優しかった。艦載機の爆撃で戦場を制圧し、お料理も美味しい。

ちょっと子供っぽくて天然でヤキモチ焼きだけど、誰よりも優しく素敵な女性。

私にできないことをたくさんできる人。

いつの日か、そんな彼女に憧れ、胸の内で「おねえさま」と呼んでる自分に気づきました。

でも、そう呼ぶことは控えていたのです。


彼女には大切な妹さんがいる、漣がでしゃばってはいけない。

なにより、『あの時』彼女を看取ることしかできなかった漣にはそう呼ぶ資格はない。


そう思って、我慢し続けていたのに、このザマであります。

漣は自分が恥ずかしくて堪りませんでした。


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