過去ログ - 輿水幸子落下中
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1: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/07(火) 21:42:04.86 ID:wyDFH4YB0
「……行くか」

左手にケーキの袋を持ちながら、目の前の家のインターホンを押す。

今日もこの家にやってきた。

家の人に挨拶をし、いつもの部屋の前まで案内してもらう。

家の人(今日は母親だった)は俺のことを恨めしそうな、哀しそうな、申し訳なさそうな目で見ながらも

「あの子を…よろしくお願いします」

静かにそう言ってリビングに戻っていった。

毎度のことながら、部屋の前に一人で残されるこの瞬間が一番胸を締め付けられる。

ざわめく気持ちを落ち着けるため、一度大きく深呼吸をする。

そして俺は目の前のドアに向かって声をかけた。

「幸子、来たよ」

ここは輿水幸子の家。

幸子が部屋から出なくなってから、今日でちょうど2ヶ月たった。


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