過去ログ - もしライブ! 〜もしもμ'sのみんながUTX学院生だったら〜 後編
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233: ◆Qe7X7xrNvI[saga]
2016/06/10(金) 23:54:46.42 ID:3RgryhaRo
スタスタ…


花陽「…」

真姫☆「…」

真姫☆「…花陽」

花陽「…」

真姫☆「花陽っ」

花陽「ふえっ?な、何かな…?」

真姫☆「さっきからぼーっとしてどうしたのよ?病気?」

花陽「あ、うぅん…違うの。えっと…」

花陽「…思い出してたの。昔のこと」

真姫☆「昔の…?」

花陽「うん」

花陽「あの…なわとびを見て、思い出したんだ」

真姫☆「ダブルダッチのアレ?」

花陽「そう。昔…大なわとびってあったじゃない。グルグル回して、一人ずつくぐっていくの。体育の授業でよくある」

真姫☆「あぁ…あるわね」

花陽「私、あれが怖くて…。ムチで叩かれるような怖さで。みんなが飛んだあと、ずっと立ち尽くして、震えてて…」

花陽「涙をボロボロ流して、あわやおもらしする直前で、逃げ出そうとも思った時…」

花陽「そんな私を見かねて、大なわとびを逆から飛んで、私に手を差し伸べてくれた子がいたの」

花陽「『こわくないよ。簡単だよ。いっしょに飛ぼう?』って」

花陽「『いやだよ。あたったら痛いもん』って私がダダをこねても、諦めず私を励ましてくれて」

花陽「ついに私は、その子と一緒に大縄跳びを飛んで。…思ったよりずっと簡単で、怖いものなんてなくて」

花陽「『ね、簡単だったでしょ?』って笑って言ってくれて。私も『うん、簡単だね』って返して」

花陽「でも心の中では、こう付け足して。『あなたがいてくれたから、簡単だったんだよ』って」

花陽「それから私とその子は、とても仲良しになって…遊びに行くときも、トイレに行く時も一緒の、大の仲良しに、親友になれた」

真姫☆「…それが」

花陽「星空凛ちゃん」

真姫☆「…」

花陽「思い出したんだ。あれがあったから私…、凛ちゃんと仲良しになれたんだって」

花陽「私がどんくさい子じゃなかったら。凛ちゃんが私を励ましてくれなかったら」

花陽「あんな仲良しには、なれてなかったのかもしれないなぁって」

真姫☆「そう…」

花陽「なんて、もしかしたらまた別のところで出会ってたのかもしれないけどね」

花陽「けれど、私にとってなわとびは…出会いの一つだったから」

花陽「凛ちゃんに出会わせてくれた、細い扉」

花陽「…あ」

真姫☆「うん?」

花陽「もう一つ、思い出した」

花陽「私を助けてくれた凛ちゃんに送った、お礼の歌」

花陽「私が…漢字もろくに書けない私が、言葉もほとんど知らない私が、知ってる言葉を紡いで作った」

花陽「生まれて初めての、ライブの…歌」

花陽「…すぅっ」


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