過去ログ - もしライブ! 〜もしもμ'sのみんながUTX学院生だったら〜 後編
1- 20
51: ◆Qe7X7xrNvI[saga]
2016/06/07(火) 23:32:38.62 ID:MPhm2LATo
真姫(友達)

真姫(復学するにあたり、私はそれを半ば諦めていた)

真姫(…うぅん、半ば、じゃない。今はもう、完全に捨てていた)

真姫(友達が欲しくないわけじゃない。他人との触れ合いはむしろ、歓迎したいくらい)

真姫(けどそれは、誰でもいいわけじゃない。話していて、充足感に満たされる人物でないと、嫌)

真姫(長時間の引きこもり生活のせいで他人と喋るときに緊張してしまう体質になってしまったのも一因だ)

真姫(今日一日クラスで過ごして、一度たりとも誰かと目線を合わせられたことなどない)

真姫(メガネのレンズを曇らせて、視線を逸らして、人の集まる教室で孤独に徹していた)

真姫(私だって、もしかしたら…そう、もしかしたら、心の許せる他人がいるかもしれない、なんて考えた)

真姫(…でも、その可能性は潰えたと、今日の経験でわかった)

真姫(『私』…、異世界の西木野真姫のせいで、完全に)

真姫(私に話しかけてくれる人はたくさんいたけれど、それは全て、『私』との差異が可笑しくて、興味本位で近づいただけ)

真姫(まるで檻の中の珍獣を見るかのように。それが私にとって、堪えようもなく嫌で、嫌で堪らなかった)

真姫(だからもう、私には…)


真姫「…友達は、いらない」

希「えっ…」

真姫「少なくとも、同じクラスの人間は…いい、です」

真姫「…友達には、誰もなりたくない」

希「そ、そんなことないって。うちも真姫ちゃんの教室、何度か行ったけど、みんないい子だったけど…」

真姫「…そんなの、感じ方なんて人に依る、でしょ」

希「…まぁ、そうかもしれないけど」

真姫「わ、私は…えっと、その…」

希「ん?」

真姫「わ、私、には…そのぉ…」


真姫(変なタイミングで言い淀んでいるせいか、希先輩が訝しんでいる)

真姫(言うのは正直メチャクチャ恥ずかしい。どうしよう、言ってしまおうか)

真姫(いいや、きっと大丈夫。言ってしまおう)


真姫「…私には、あなたが、いればいいから…」

希「え…?」

真姫「あ、あなたがいれば、寂しくない、って…言ったの!」

希「う、うち…?なんでうち…」

真姫「…なんだって、いいじゃない…ですか」

希「あ、ま、まぁ…そうやけど!そっかー、うちかー…」

真姫「…」


真姫(ヤバい。彼女にとっても結構予想外の返しだったらしく、目が泳いでいる)

真姫(でも、本心なのだから仕方がない)

真姫(今の私にとって、頼れるのは…希先輩しかいないのだから)


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
618Res/1157.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice