過去ログ - 「幻想郷へよおこそ」
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21: ◆1pwI6k86kA[saga]
2016/06/12(日) 12:51:50.85 ID:yy0YIbCC0

獣道のようではあったが、それは古いものである。
真新しいものではないならば、出くわす危険も少ないだろう。
むしろこれほどわかりやすく古い獣道であるならば、逆に安全とも言えるかもしれない。

貴方に確証はなかったが、とりあえず唯一の目印らしい獣道を辿ることに決めた。

貴方は荷物を背負い、再び歩き始める。

獣道は古いため、時折枝葉が下草が貴方の行く手を撫ぜるように阻んでいたが、それまでの山道とは違って快適に歩くことが出来た。
道は遠くまで続いているらしく、その途中では何本か、伐採された後であろう小さな切り株のようなものが見える。
しかしそれも真新しいものではなく、やや古めのものであるらしい。切り株からは若枝が育っているようだった。

貴方が十分ほど歩き続けると、森の出口が見えてきた。
ここから先は開けた場所らしい。貴方は文明の気配を感じ、自然と足早になってゆく。

森の終端にたどり着くと、その向こうに見えたのは畑であった。
それは人の手入れがなされているであろう、綺麗な畑である。
畑の向こう側には小さな民家らしきものも見える。

だが、その民家は現代的なものではない。外壁からも木造ということがよくわかる、非常に原始的なものであった。
今現在は21世紀である。貴方は田舎とはいえ、未だにこのような古めかしい建造物が現存することに多少の興奮を覚えた。


さて。
ところで貴方は、自らの記憶を取り戻すために幻想郷にやってきた。

ここで貴方が認識している「幻想郷」の知識について確認してみよう。

貴方は確かに「幻想郷」を目指して侵入してきたわけであるが、実のところ幻想郷について詳しく知っているわけではない。
貴方は知り合いの胡散臭い老占い師からこの土地の話を聞いただけで、持ち合わせている確かな情報は微々たるものだったのである。

把握しているものとしては、幻想郷は社会から隔絶された場所である、ということ。
そして霊的な存在が現存している場所、ということくらいであろうか。

つまり、貴方の認識は「霊能力」や「スピリチュアル」といったものが盛んな閉鎖的な郷、というものでしかない。

当然、貴方はここが「妖怪」や「幽霊」や、まして「神」や「悪魔」が跋扈する場所であるなどとは、今この時は夢にも思っていないのである。


▽故に、もしも貴方が心構え無く、一方的に「妖怪」などに遭遇し襲いかかられた場合、貴方は心理的なパニック状態に陥るだろう。


◆「山歩き」が上がった。
◆疲労度と精神疲労度が上がった。


さて。
ここから踏み出せば、畑に出るだろう。畑の向こうには小さな民家がある。

貴方の腕時計は13:20をさしている。

貴方はどうする?



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