2:名無しNIPPER[saga]
2016/06/15(水) 00:43:00.08 ID:sf9XWsg90
「これだけで、本当にいいんですか?」
段ボールに残った私物をしまいながら尋ねる彼に、はい、と簡単に返した。
「細かいものはこちらで捨てちゃいますから。Pさんこそ、あんまり余計な荷物持っていかない方がいいのでは?」
「そうでもないですよ。環境違う場所に行くんですから、できるだけ馴染んでいるものは多い方がいい」
それもそうかもしれませんね、と人段落した彼に氷いっぱいの冷たい麦茶を渡す。待ってましたと言わんばかりに飲み干し、額から流れる汗をタオルで拭った。
8畳の、二人で生活するにはやや狭い部屋の中には、大小混じった段ボールが5箱。
もともとあまり余計なものを買わない彼がまとめた荷物は、それでも一緒にいた時間の長さを見せつけるようにそれなりの量を感じさせた。
「思ったより増えちゃいましたね」
「ほんとですよね。寝に帰ってきてるだけ、とか思っていたはずなのに、いざ片づけると笑っちゃうくらい大切なもの多いんですよ」
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