過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―4―
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975: ◆P2J2qxwRPm2A[saga sage]
2016/12/24(土) 23:33:45.64 ID:S6YpyFGu0
 ピエリさんなりにこれだという服を選んでいるとは思う、すべてを着てから決めたいという思いはあるのだろうけど、やっぱり時間が押していた。選ばれた服のこの中で、一着だけが選ばれるとするなら、その服はすべての服の期待を背負っていくんだろう。正直、私はそういう立場に立つのは真っ平だなって正直に思った。
 そんなことを思った矢先――

「うー、リリスはどれがいいと思う、ちょっと選んでみてほしいの」

 ピエリさんがそんなことを言い出した。
 いやいや、今背負っていくのはまっぴらごめんと思ったばかりなのに。なんなんですか、その私が選んだ服にするという意味にも取れそうな提案は。心の中でも読んでいるのかという視線をピエリさんに向けるけど、彼女は何も悪びれた様子もなく、まだ選ばれていない残り六着の中から選ぶように聞いてくる。流石に辞退したかった。

「あ、あの、さすがに私が選ぶというのは……」
「ダメなの、ピエリが今日のリリスの服を決めてあげたから、今度はリリスがピエリに似合いそうな服を選ぶの。これは命令なのよ」

 えっへんと胸を張るピエリさん、どうやら選ばなければ話が進まないようだった。
 ピエリさんの期待するような瞳に晒されながら、私は六着のドレスに目を通していく。通していくけど、ピエリさんのイメージに合う服というのがあまり無かった。というよりもさっきまでの四着はそれなりにピエリさんだったけど、ここにある六着は私から見てピエリピエリしていない気がした。

「うーん」
「どうなの、リリスはどれがピエリに似合うと思うの?」
「その……」

 目線を六着以外の物へと向けていく、衣装棚には先ほどまで選定されていたけどここに並ぶことが叶わなかったものがいっぱい並んでいて、その中にある一着に視線が引かれる。多分、この色は最初の四着にあるものだと思う、だけど純粋さと雰囲気が違っていた。


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