過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―4―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga sage]
2016/12/24(土) 23:41:20.89 ID:S6YpyFGu0
私の中にあるピエリさんのイメージは子供だった。自分よりも弱いものを殺していく残虐性は子供特有のものだし、あらゆる物事の受け止め方に遠慮がない子供そのものだから、それをイメージしていると純粋さというものを求めてしまう。
だから、そのヒラヒラと揺れる白いレースの入った純白といっていいドレスがある意味私が抱くピエリさんのイメージそのもので、下着の黒は残虐性、上のドレスは物事に対して遠慮なしに対峙する姿勢と考えると、これかなと手を伸ばしていた。
「……これ、ですかね?」
その白いドレスを見てピエリさんは無言になった。
二つの瞳がゆったりとしたまま私を見ている。いい感触かなって思ったところで、その目がいぶかしげなものに変化した。相手に気を遣うことを知らない、思ったことをストレートに言ってくる私の中のピエリさんのイメージそのままに。
「それ、ピエリ全然違うって思ったの」
「そうですか。私の中のイメージだとこんな感じですから、ピエリさんは子供ですから」
「ピエリは子供じゃないの。立派な大人なのよ。お胸見るの、こんなに大きいのよ! それにカミラ様も言ってたの、大きな胸の膨らみは何でもできる証拠って、だからピエリはリリスよりも大人なの!」
ドレスの上から胸を強調するように手に取ってゆさゆさとする。うん、全く持って子供で殿方が見たら目線に困る様な事だが、雰囲気を大事にする殿方からは情緒がないと鼻で笑われそう。実際私も後者だった。
ドレスは脱がしていく過程で見える柔肌が良いと、社交界の場で話し合う男たちもいた。それには私も同意見だった。
「はいはい、ドレスに皺が寄っちゃいますから。ふふっ、どうやらピエリさんのお役に立てなかったみたいです」
「そうなの! リリス、こういうことはダメダメなのよ。この中から選んでほしかったのよ」
「ふふっ、そうでしたね。すみません、もう一度考えさせてください」
そのドレスから手を離して再び六着に目を戻す。ならと残虐性が開花した後に現れる赤を選ぶ。人を殺した時に吹き出る色、ピエリさんにとっての幸福色、汚れていない白いピエリさんを汚していくだろう色。まるで血飛沫を受けたように赤が刺されているそのドレスを選んだ。
「えへへ、やっぱりこれなの。ピエリ血の色大好きなの」
「まぁ、やっぱりピエリさんと聞くと大抵はこのイメージを皆さん持ちますからね」
「でも、リリスは違ったのよ。ピエリ、白なんて似合わないの」
「これでピエリさんと一緒にいる時間、それなりに多いと思っていますし、信頼されてなかったら、こんな役目を与えられることはなかったと思いますから」
それを聞いて、ピエリさんの顔が少しだけ赤くなった。
純粋に照れているみたいで、その仕草はやはり子供っぽく何とも言えない可愛らしさがある。そして、それに反比例するように成長している体が不格好に思えて、空気を抜く様に私は小さく笑った。
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