2:名無しNIPPER[saga]
2016/06/24(金) 02:30:20.76 ID:fK/PMVIm0
私がまだ小学生にもなっていなかった頃、子役の仕事も始めたばかりの頃の思い出。
私がお姉ちゃんに会ったのはそんなとても昔のことだ。
私の家族はお盆休みになると京都にあるお婆ちゃんたちの家へ帰省をするのが恒例になっていた。
子どもだった私からすると、夏休みはこんな古い日本家屋じゃなくて海だとかプールに行きたいと思っていたが、さすがにそんなことお婆ちゃんたちの前で言えるはずもなかった。
実際、お婆ちゃんやお爺ちゃんに会えることは嬉しくないわけじゃなかったし、会えて嬉しそうに抱きついていた私がいたのも事実だ。
ただそれでも、子どもの私にとって、京都の片田舎での生活というのは退屈なものだった。
お婆ちゃん、お爺ちゃんの家の周りは特に目新しいものはなく、よくお土産として買っていく和菓子屋のお店や、神社やお寺などがあるだけで、子どもにとって特に楽しいと思えるような場所は余り無かった。
そんなわけで、私はよく家から持ってきた人形と、お婆ちゃんたちの家に元からあった人形で遊んでいた。
どうせ外に出ても特に何もない。そう思っていたからだ。
その筈だった。彼女に会うまでは。
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