29: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2016/07/01(金) 00:33:35.45 ID:PfRiXHRX0
そう言った時、私の目の前に一つのカクテルが運ばれてくる。
オレンジ色をした、綺麗なカクテル。一見すれば、オレンジジュースにも見えてしまう。けれど確かに、お酒の香りがする。
プロデューサーはどうやらそのカクテルの名前が分かったようで、少しだけ驚いているようだった。
「だから、ねぇ。今だけでもいいの。私の事を、一人の女性として大切に思ってくれるのなら……」
このカクテルの名は、キスミークイック。
ドキリとするような名を冠したカクテルを差し出して、静かに、けれど熱い眼差しで彼を見つめて、言った。
――お願いだから、この寂しを感じられないようにして。そんな思いを籠めて。
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