過去ログ - 吹雪「はやく辞めてくださいよ司令官」 提督「吹雪さんこそ」
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32: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/07/05(火) 14:34:21.46 ID:WUg/S8Lr0
 後ろの初月には、瞬間移動して親潮に抱きついた吹雪が、そのままテーブルの上に押し倒した、という風に見えた。
 親潮は当然あわてる。

「な、な、何、して……?」
「もーーっ、本当に親潮ちゃんかわいい!」

 吹雪のタガが外れたのはここだった。ほんとたまらない、という笑顔でそのままの体勢で親潮をだきしめる。愛しさをこめて頬ずりまでしている。数秒前までの殺気は夢のように消えさっていた。
 親潮はそれどころではなく、恐ろしさと混乱の中で、必死に吹雪の身体から離れようとする。
 しかし、全く動けない。力をいれるたびに吹雪が重心を移動させ、体勢を固定している。同じ駆逐艦娘、同じ程度の体のはずなのに、自分の数十倍も巨大な怪物に乗られているように感じた。
 悪夢のような脅威と驚異に数十秒で親潮は消耗した。もはや、かぼそい声でうったえることしかできなくなる。

「や、やめて……ください……本当に……許して……ごめんなさい……」
「あ。ごめんごめん。この体勢、辛かったよね」

 吹雪は親潮を抱きしめたまま立ち上がる。どうやら腕の中の親潮が立っていられないようなので、椅子を引いて、お気に入りの人形のように親潮を置く。
 解放された親潮はしかし、かわいがられすぎた猫のようにぐったりしたままだった。
 そんな親潮の手を取って、笑顔の吹雪が弾んだ声をかける。

「私に注意してる時の親潮ちゃん、すごくかっこよかったよ。ほんとにまじめでいい娘なんだってわかって嬉しかった」
「……ぇ……ぁ」


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