過去ログ - 吹雪「はやく辞めてくださいよ司令官」 提督「吹雪さんこそ」
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125: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/08(土) 05:16:10.29 ID:zUi4whd00
(もちろん本当の理由は提督もわかっているはずだが……しかし、これも手続きか)
(筋は通っている。まだ会って数日しか経ってはいないが、この二人ならありえないことではないとも感じる……。しかし、タイミングがはまりすぎだ。常装を求めるのは、何らかの危機感を持っているからでは……?)

 そこまで考えて、ふと顔には出さずに笑って、それはそれでいいか、と考え直す。危機感を持っているのならばいいことのはずだ。大切なのは機密を守ることではない。

以下略



126: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/08(土) 05:20:25.46 ID:zUi4whd00
 常装の許可に大した手続きは必要ない。もともと常装を求めるのは艦娘が持っている権利なのだ。後は初月がこの書類を持って格納庫に行けばいい。
 まず無いとは重うが、もしも万が一おかしなことを考えているとしても、艤装の護りを務める『彼女』がそれを見抜くだろう。

 一方、初月はそのフットワークの軽さに、先ほどと同じ戸惑いを感じた。提督というのはもう少し威厳を意識する存在だと思っていたのだ。
 受け取った書類を見る。もちろんおかしなところはない。
以下略



127: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/08(土) 05:23:15.28 ID:zUi4whd00
「では、僕たちは艤装を受領します。ありがとうございました」
「ええ、お気をつけて」
「……期待に応えてみせます」
「あ、いやそこまで無理はしなくても。ご自分と親潮さんの身を守ることを優先してください」
「……はい。ありがとうございます」
以下略



128: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/08(土) 05:25:24.20 ID:zUi4whd00
「親潮、初月、いるか」

 そのころ、那智は二人の部屋を訪れていた。ドアをノックして声をかける。
 反応はない。不在か、と思ったが一応ドアノブに手をかけてみる。鍵はかかっていなかった。

以下略



129: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/08(土) 05:32:33.80 ID:zUi4whd00
「おい」

 那智は陸奥の頭を蹴とばした。

「いたっ、もう……何するのよぉ……」
以下略



130: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/08(土) 05:35:02.19 ID:zUi4whd00
「それで、結局何をしていたんだ」
「たぶんあなたと同じよ。二人が心配になっちゃって」
「様子を見に来た」

 食堂の様子を那智に報告したのは、陸奥だった。
以下略



131: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/08(土) 05:43:25.80 ID:zUi4whd00
 初月のベッドの側にひざまづき、左手でそのへりを掴む。
 そのまま片手で、軽々と持ち上げてみせる。

「なあ、吹雪」
「…………えへへ。こんにちは」
以下略



132:名無しNIPPER[sage]
2016/10/08(土) 06:12:07.06 ID:+4HvGTjeO

そのフラグやめてくだされ 普通に書いて…(真顔


133:名無しNIPPER[sage]
2016/10/08(土) 06:45:11.44 ID:lOxD3Kq8o
おつ
待ってるわ


134:名無しNIPPER[sage]
2016/10/08(土) 08:57:29.18 ID:+jJz/yagO
アンジャッシュかよ



135: ◆36ujqGfUl2[sage]
2016/10/12(水) 00:07:21.80 ID:WjS2YlCB0
こんばんは
ふぶなちを書いているのが全人類で自分だけなのではという想像が恐ろしいので更新することにしました
なんだこの焦燥感は


136: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/12(水) 00:12:18.62 ID:WjS2YlCB0
「あーあ、バレバレね」

 ベッドの下で気配を殺していた吹雪に、那智の冷たい視線と、陸奥の面白がっている笑顔が向けられる。
 那智はベッドを持ち上げたまま、右手で吹雪の首の後ろをつかんで引きずり出す。
 そのまま立ち上がり、右手で吹雪を猫のように持ち上げた。吹雪はされるがまま、何かをごまかすような笑顔で那智を見ている。
以下略



137: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/12(水) 00:14:49.89 ID:WjS2YlCB0
「私は何もしないわよー」
「ベッドの中に潜り込んでいる時点で既にしている」
「ごめんなさい、悪気はなかったんですー」
「なくてもダメだが、あっただろう。お前が盗聴のためだけにベッドの下に潜むなんて、誰が信じると思う」
「それはその通りよね……」
以下略



138: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/12(水) 00:19:40.95 ID:WjS2YlCB0
 同時刻。

 親潮と初月は二人で、格納庫へ艤装の受け取りへと向かっていた。

 彼女たちはお互いへの連絡を識別信号の操作で行っていた。艦娘が発信している信号に強弱をつけ、そのパターンを暗号化することで、自分たちにしかわからない通信になる。
以下略



139: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/12(水) 00:25:07.10 ID:WjS2YlCB0
 話をしながら歩いていると、廊下が装甲化された地区にさしかかる。いざという時は全てのシャッターを下ろし、艤装を守る要塞ともなると聞いている。
 艦娘という人型の生き物と、その装備である艤装は不可分と言ってもいい関係にあり、その両方が高い機密によって守られているのだ。
 親潮と初月は、物々しい雰囲気に緊張を高めた。自分達は反逆スレスレの目的で艤装を身につけ、武装をしようとしているのだ、という事実の重さを感じる。

(大丈夫だ、この書類があれば……)
以下略



140: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/12(水) 00:27:48.26 ID:WjS2YlCB0
 歩みを進めるうちに、ついに廊下の突き当たりに、大きな両開きの扉が見えた。
 近くに誰かがいる気配はない。

「ここか……」

以下略



141: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/12(水) 00:32:31.85 ID:WjS2YlCB0
「こんなに細かな文字がたくさん……」
「……米に文字を書く職人が大勢勤めていたのでなければ、これを書いたのは艦娘たちだろうな……」

『静かな海が其処にありますように』『元気が一番!』『節度も一番』『勇気あれ』『無事を祈って』『勝利を誓う』『がんばる』『今夜の晩酌のために』『必殺』『幸運祈願』『本気出すわよ』『艦載機の調子は上々』『努力は裏切らない』『私も行けました』『よろしくね!』『よろしくてよ』『魚雷が当たりますように』『今日も遠征』『ちょっとは休み増やせ!』『実戦記念!』『ふぉいあ』『SALLY, GO!』『我らに意志あり』『艤装をあまり壊さないように』『酸素魚雷装備記念カキコ』『艦娘に嵐の加護があらんことを』

以下略



142: ◆36ujqGfUl2[sage]
2016/10/12(水) 02:41:07.20 ID:WjS2YlCB0
次回からは外伝のふぶなち伝説がはじまります
もしくは陽炎改二が追加されて続きをかきます


143:名無しNIPPER[sage]
2016/10/12(水) 04:54:09.88 ID:qoFjOrv4o
おつ
まってるわ


144: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/11/13(日) 22:38:52.26 ID:tqoQ6HKb0
ツイッターアイコンにスパッツが見えた時、ちょっとだけ期待したのに…
と勝手に傷ついていたら一ヶ月経ってるのでどうしよーって気持ちですが

陽炎改二さえ来ていれば…!


145:名無しNIPPER[sage]
2016/11/13(日) 22:43:23.20 ID:MbXg1gBx0
ここに陽炎改二だしたらいいじゃない


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