過去ログ - 吹雪「はやく辞めてくださいよ司令官」 提督「吹雪さんこそ」
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78: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 01:29:50.21 ID:kVAf45ai0
>>75
こいつ気楽なことをいいやがって
思うだけなら誰でもできるわ

こんばんは
以下略



79: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 01:31:24.14 ID:kVAf45ai0
「こんにちは、那智さん。ヒマなんですか。提督の無能のせいですね。やめるように言ってあげたほうがいいですよ」
「吹雪、私に対してまでそんな態度を取る必要はないぞ」
「なんのことだかわかりませんけど」

 吹雪は提督の執務室近くの廊下で窓にもたれかかって、タバコを吸っていた。秘書艦である那智は当然執務室に用事があり、そこから出ればこの廊下を通る。
以下略



80: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 01:33:13.98 ID:kVAf45ai0
 懐からタバコを取り出した。吹雪が吸っているのは鎮守府外の自販機で買った人間用だが、これは艦娘向けの特製で、一本300円(一箱ではない)のそこそこの高級品だ。
 そんな那智を見て、吹雪は心の底からおどろいていた。いつもの那智なら、ほどほどにしておけよ、と軽く注意をして通り過ぎるだけだった。グレたので嫌われたかどうでもよくなったのかも、なんて思ってさえいたのに。

「ほれ」
「む」
以下略



81: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 01:34:20.66 ID:kVAf45ai0
「この那智も吹雪を好きになる。それくらいには十分な時間だということだ」
「…………」

 吹雪が照れたように顔をそむけた。那智は少しおかしく思う。
 あの時とは、まるで逆だ。
以下略



82: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 01:36:23.59 ID:kVAf45ai0
 そんなことをよりによって、那智が言うとは全く思わなかった。そんな風に思われていたことを想像もしていなかった。吹雪は顔を赤くして手で顔を隠す。
 動揺する吹雪を見て、自分の勝利を確信する那智。

「提督に自己紹介をした後、貴様が私の部屋の案内をしろと命じられた」
「……そうでしたっけ。忘れちゃいました」吹雪は顔を手で隠したままだ。
以下略



83: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 01:37:20.40 ID:kVAf45ai0
「抱きつかれて、実は嬉しかった」
「え!」
「歓迎されたのも、格好がいい、憧れる、と言ってもらえたのもあの時が初めてだ。生まれたてなのだから当然だが」
「そ、そんな」
「まあ、その後に吹雪が毎回新任に同じようなことを言うとは、知らなかったのもある」
以下略



84: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 01:38:51.15 ID:kVAf45ai0
 そうして、二人は身体を離す。顔をあわせて笑いあう。
 しかし、吹雪はふと笑顔を陰らせた。今日は急に、いつもはしない話ばかりしている。

「なんだか、別れの挨拶みたいでした……」
「そんな顔をするな。私が勝ってしまうぞ」
以下略



85: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 01:39:57.34 ID:kVAf45ai0
 ぐれたはどうした。那智はそれを見ておかしくなる。その両の頬をつまめば柔らかく、ひっぱってやるとますます面白い顔になった。

「な、なにふるんでふか」
「ところで話は変わるが、貴様またやったな」
「え、なんのはなひでひょう」
以下略



86: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 01:41:25.89 ID:kVAf45ai0
「いたっ、なんでですかー」
「さてな。どんな考えなんだ」
「聞いてからにしてくださいよー」

 そんなわけで、吹雪が自分の作戦を那智に話しはじめた。
以下略



87: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 02:06:14.04 ID:kVAf45ai0
「さっきの話だと、まだ準備があるんだろう」
「あ、はい」
「じゃあさっさと行け。こんなところで油を売っていないでな」
「あ、でも……」

以下略



88: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/08/23(火) 02:07:23.21 ID:kVAf45ai0


 その数分後。
 二人の艦娘の信号が遠ざかったのを感知した初月が、提督の執務室へやってくる。

以下略



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