過去ログ - 暁「加賀さん加賀さん」 加賀「?」
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119:名無しNIPPER[saga]
2016/07/13(水) 20:06:26.17 ID:6nyxdTwCO
翔鶴「海のにおいが、しますね」
山中と言っても
風が吹けばどこからともなく海のにおいがする
遠くも近い私たちが居るべき場所は
肉眼では、はるか遠く
加賀「……そうね」
けれど、どこかで砲撃の音がする
戦禍の赤色が、見える
今もどこかの海の上では、戦争が続いているのだと
幻聴と幻覚が押し寄せてくる
翔鶴「これで、良かったんでしょうか」
翔鶴「戦うべき私たちが」
翔鶴「戦わずに。ここに居て」
そっと、体が触れる
加賀「それが、あの人の望みよ」
嫌われ者で、意地悪で、冷酷無比
悪逆非道の駆逐装甲戦艦
金剛型一番艦、金剛
彼女の――願い
翔鶴「瑞鶴と暁ちゃんがあと数時間後には合流できるそうです」
加賀「誰から?」
翔鶴「金剛さんから最期の連絡がありました。無事、生かせました。と」
行かせた……ではなく、生かせた
あの人らしいといえば、らしいのだろうか
翔鶴さんは笑う様子もなく、息をつく
翔鶴「グッバイ、翔鶴。あの人はそう言いました」
翔鶴「いつものシーユアゲイン。ではなく、そう、言ったんです」
そう言う翔鶴さんの手には艦載機が一つ
翔鶴「…少し、肩を借りてもいいですか?」
胸ではないのは配慮なのか
それとも、見られたくはないのか
聞くのは可愛そうだ
加賀「好きにしなさい」
翔鶴「ありがとうございます」
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