過去ログ - 暁「加賀さん加賀さん」 加賀「?」
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120:名無しNIPPER[saga]
2016/07/13(水) 20:07:02.29 ID:6nyxdTwCO
触れているだけだった体が重さを委ねてきて
無様に倒れないようにと、足に力を込める
翔鶴「多くの駆逐艦が、金剛さんを冷酷戦艦と恐れ」
声が震える
翔鶴「多くの軍人が、金剛さんを最高の兵器だと褒め称える」
体に力が籠っていく
翔鶴「しかし、私達は」
翔鶴「私達…だけは…」
翔鶴さんの額が腕に押し付けられて
翔鶴「金剛さんを人として、しっかりと想ってあげたい」
袖に、翔鶴さんの感情がしみこんでいく
加賀「そうね。そうしましょう」
抱き寄せることもなく、ただ黙って体を貸して
清々しいほどに見える星空を仰ぎ見る
人は死んだら星屑に。艦娘は死んだら藻屑になる
そういったのは、どこの誰だったか
……だれがそれを言ったのかなんて、関係ない
死んだら何になるのかなんて、関係ない
死んだあと、幸せなのかどうかが重要なのよ
そう考えて、目を閉じる
見えるのはやっぱり、あの人の駆逐艦みたいな子供っぽさ
煩わしいと、苛立たしいと
そう思い続けたそれは、なければないで、物足りない
もっとも、あの人が死んだと証拠が出るまでは
生きていると、思ってしまう。信じてしまうかもしれないけれど
加賀「戻りましょう。翔鶴さん」
翔鶴「……はい」
私たちを押すように吹く風は
時期にも場所にもそぐわない温かさがあった
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