173: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:11:49.18 ID:GKWtytdi0
合宿四日目、時刻1214。
「北上さん、おめでとうございます!」
「ありがとね。はっはー、アタシにかかればちょろいねー。」
174: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:12:42.74 ID:GKWtytdi0
「路上って怖いねー…箱がでかくなるだけでああも脅威が増えるって…。
チャリとおばあさんは天敵だよ…蕎麦屋のおっちゃんは凶器だよ…。」
「はは…慣れですよ、慣れ。教官ブレーキ減らす所から始めましょうねー。」
「う……痛い所突くねぇ…。」
175: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:14:01.38 ID:GKWtytdi0
「北上さんって、いつからうちにいたんですか?」
「去年の5月ー。
今の提督が、上に雷巡になれる奴くれ!ってねだったらしいんだよね。それでアタシが隣から異動したの。
向こうは大井っちも木曾っちもいるし。」
176: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:30:08.33 ID:GKWtytdi0
アタシが着任した時ね、まぁ各部署に挨拶回りしててさ。
それで工廠行った時にいたのがケイちゃんだったんだよね。
見るからに若そうで、春に来た新人かなーって思ってさ。
177: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:32:08.69 ID:GKWtytdi0
「あなたが北上さんね、さっき工廠に来てたでしょ?」
「はい。あの、あなたは…。」
「さっきはちょっと手が離せなかったんだけど、ここの整備長よ。
あなた、さっきケイと話してたでしょ?連絡先まで交換して…凄いわね。」
「へ?」
178: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:34:04.52 ID:GKWtytdi0
それである時、出撃があってね。
持ってった魚雷の中に、あいつの処女作も混じってたんだ。
「行っくよー…わぁっ!?」
179: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:35:50.76 ID:GKWtytdi0
「はい、コーヒー。全くもー、男の子がそんなへこんじゃダメっしょー?」
「ありがとうございます…。」
「まー、アタシの話したかった事、親方が全部言ってくれたとは思うけどさ…。
正直使ったアタシも、肩がすっぽ抜けるかと思ったよ、アレ。」
180: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:37:28.03 ID:GKWtytdi0
「北上殿、おはようございます。」
「おはよ……ん?整備くん…だよね?」
「そうですが…。」
181: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:40:57.39 ID:GKWtytdi0
「んー♪ケーキ美味しー。」
「北上殿、頬に付いてますよ。」
「あ、ごめんごめん。ところでさー…北上殿って、やめてくんない?」
「い、いえ、やはり先輩には礼儀を持って…。」
「それがダメ。相手がガチの兵士ならともかくさ、どーせアタシ達なんて年頃の女の集まりだよ?
182: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:43:31.54 ID:GKWtytdi0
「どこ行ってたのさー、探したよー。」
「ああ、ちょっと違う所見てたんで。」
「そういう事するとモテないよー?」
「はは、すいません……北上さん。」
183: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/20(土) 04:45:19.61 ID:GKWtytdi0
「はい、おしまい!」
「北上さん、私からもありがとうございます…その時のままだったら、私も多分一緒に働けてないです。
…でも、そうなっちゃうぐらい本当にショックだったんでしょうね、あの件……。」
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