386: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/10/27(木) 03:40:46.02 ID:3g77v1CF0
“もうダメだね……アタシはきっと、アタシを止められない。
ごめんね、ケイちゃん……。”
心臓の鼓動と涙は、彼女の戦争がまだ終わってはいない事を告げていた。
それは人類と深海棲艦の戦いとしてだけではなく。
彼女の心の戦争は、まだ続いていく事を意味していた。
現実として残る戦闘海域は、数える程に迫っている。
だが北上の心には、今もまだ、数えきれないほどの戦場が増え続けていた。
例えこの戦争を、終える日が来たとしても。
その心の終戦は、遥か先にあるように、北上の目には映っていた。
むしろ、この戦争を終えた時こそ。
彼女の戦争は、始まるのだと。
彼女の心臓は、そう告げていたのだった。
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