442: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/01/22(日) 07:00:45.65 ID:pDh4s1USO
「そん時は、助けられたと思うとった。
…せやけどそないなもん、命だけやったわ。
北上が前の鎮守府配属された頃か。隣との合同作戦で再会してな…ああ、やっぱこっちの世界に来てもうたんか思うたよ。
忘れられへんわ…サイコな笑顔浮かべて、死体までブチ抜いて。
ケイ坊が配属されたすぐ後か、あいつがこっち来たんは。
初めはな、ケイ坊に出会ってええ方向向いたんかと思った。
でもそうやなかった…あいつはケイ坊に寄っ掛かって何とか保っとるけど、本質は何も癒えとらん。
冷たいけどな。結局、自分で折り合い付けなあかんねん。心の傷なんてもんはな。
誰かに寄っ掛かっとる内は、何も解決せえへん。
まぁこうは言うても…モヤモヤしたもんは、あるけどな。
うち、メロンちゃんの心意気は好きや。
せやけど同時にな、このままやと北上は、ケイ坊を傷付けるんちゃうか思うてな…キミの事応援しとるのは、それもあった。
…黙っとって、すまんかったな。」
「…龍驤さん、何も謝る事は無いですよ。
むしろお礼を言い足りないぐらいで…本当に、みんなのお姉ちゃんじゃないですか。
みんなの事、それだけ一生懸命考えてくれて。ありがとうございます。」
「…おおきにな。」
少し恥ずかしげに微笑む龍驤を見て、釣られて夕張も笑った。
彼女の中で、何かしらの決断は出たのだろう。 少しだけ、夕張の顔は晴れやかに見える。
「龍驤さん。私、今の話を聞いて、今までの事も考えて…決めた事があるんです。」
「何?」
「本当の事を言うと…最初ケイくんから北上さんに告白したいって聞いた日……北上さんの事、殺したいって思っちゃったんです。
でも龍驤さん、言ってくれたじゃないですか?
それは誰でも持ってる普通のもので、そこに折り合いを付けて生きなきゃいけないって。
自分の気持ちをどうするかは、まだ答えは出せません。
でも、ケイくんは私の大切な人で…北上さんは、私の大切な友達で。
だから結果がどうあれ、私は___」
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