603: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:26:29.61 ID:T7wuw/an0
んぁ…朝かー…。
うえー…頭いた…昨日飲み過ぎちゃったかー。
体も痛いねー…ま、まあ、昨日はあの後激しかったし……いや、運動不足なだけか。言い訳はやめよ。
でも懐かしいね、艦娘の頃の夢かぁ…荒れてたなぁ、あの頃。
ふふ、でも今はさー…。
隣を見れば、すうすうと寝息を立てる彼の姿。
もう何年前だっけ?今で同棲始めて3年ぐらいだから……ああ、5年は経ったのか。
気持ちよさそうに寝ちゃってー…つっついてやろ。
ほれー、起きなよー。君の彼女が寂しがってるよー?
「んー……?ああ、おはよ。」
「おはよー。ケイちゃん見なよ、いい天気だよー。」
「……っと、確かになー。ユウ、花見でも行くか?」
「いいねー。よし!じゃあ着替えよっか。」
少し離れた公園まで、ぷらぷらと歩く日曜日。
桜の季節の木漏れ日はあったかくて、何とも穏やかな風が吹いている。
「そう言えばさ、今朝あの時の夢見たよ。」
「…戦争の時のか?」
「うん。あの頃は色々あったけど、若かったなーって思ったよ。荒れてたよねー、アタシ達。」
「まあね。でも今は二人でこうして過ごせてる。それで良いんじゃないか?」
「そうだねー…うん!」
そうだよ。こんななんて事ない日が、今は幸せなんだ。
帰ってごはん食べて、いつものバラエティ観て。また次の休みは何しよっかなんて考えてさ。
アタシの左手には、宝石の入った指輪がある。
これがもうすぐシルバーのに変わって……ケイちゃんの左手にも、それと同じ指輪が嵌まる。
色々あったけどさ、今は生きてて良かったなって、そう思えるんだ。
ふふー、満開だねー。戦争終わってあの峠に行った時も、パーって咲いててさ。
6月の式の時も、晴れたら良いな。
「ケイちゃーん。」
「何?」
「ふふ、一生離さないから。」
「…心配しなくても、離れないっての。」
夢みたいだよね、こんな毎日。本当に夢みたいだ。
……そう、夢だから幸せだった。
だってこれは。
ある夜に、アタシが見た夢だったんだから。
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