9:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:20:13.15 ID:LAMqFbcL0
ふらふらと寮に戻って、布団に倒れる。
さっきの言葉は、結局どういうことだったんだろう?
最初は、やんわりとアイドルを辞めるように勧められたのかと思った。
でも、それだったらもっと早くにそう言われてるだろうし、あんな遠回りに言うこともない、はず。
10:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:21:11.46 ID:LAMqFbcL0
ぼやっと目が覚める。
「……あー、あのまま寝ちゃったんだ」
外はうっすら暗くなっている。
11:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:23:13.09 ID:LAMqFbcL0
ひんやりした風が頬を撫でる感触が気持ちいい。
最近はこの時間にお散歩に出るのが楽しみの一つ。
気まぐれで始めたけど、この間素敵なところを見つけたんだ!
寮から歩いて10分と少し、真新しいビルに隣接する公園。
12:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:24:19.68 ID:LAMqFbcL0
「ふふふ、こんばんは♪」
結構ここに来るねこチャンたちは人慣れしてる。
みくが寄っていっても全然驚かないし、場合によっては向こうからすりすりしにきたりする。
13:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:25:15.01 ID:LAMqFbcL0
「おーい、猫ちゃんたち、エサだよー」
隣のビルからスーツ姿の男の人がエサやらなにやら抱えて出てくる。
言い終わるか言い終わらないかといううちに、残りのねこチャンたちもパタパタとその人の方へ駆けていった。
14:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:26:20.05 ID:LAMqFbcL0
エサの用意を終えたお兄さんがこちらに気づく。
「こんにちは、今日も来てたんだね」
「はい! ここのねこチャンたちに会いたくて」
15:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:27:41.67 ID:LAMqFbcL0
昔からねこチャンが大好きだったみくも、野良猫にエサをやりたいな、って思ったことは何度もある。
でも、お母さんとお父さんにダメだよ、って言われて「なんでなんで」って泣いたこともあったっけ。
そんな私に、野良猫の面倒を見るってどういうことか、懇々と説明してくれたお母さんとお父さん。
ちょっと餌をやるだけ、っていう関わり方がどれだけ無責任で、どれだけねこチャンを不幸にするのか。
16:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:29:15.26 ID:LAMqFbcL0
「……さて、帰ろうかな」
野良猫のお兄さんが来ると、ねこチャンたちはこっちには見向きもしないしね。
お世話を頑張ってるお兄さんの邪魔も出来ないし。
17:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:30:05.97 ID:LAMqFbcL0
オーディション当日。
今日こそ絶対、絶対いけるはず!
「では、1番の方」
18:名無しNIPPER[saga]
2016/07/08(金) 00:31:30.95 ID:LAMqFbcL0
結局、今日のオーディションも惜しいとこまでいったけど不合格だった。
そして、合格したのはあの変な子? だった。
「自分から一番カワイイとか、強烈というか、なんというか……うん、変な子にゃ!」
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