過去ログ - 幻想郷に来た貴方が女の子と仲良くなる話2
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◆5m18GD4M5g
[saga]
2016/07/11(月) 21:48:41.02 ID:4gjKUK/V0
3.丸い耳と長い尻尾の様な物を付けた女の子だった。
「ん…何だ、何か用かい」
貴方が話しかけると、話しかけられた女の子は露骨に面倒臭そうな表情で貴方に振り向く。
明らかに歓迎されては居ないと分かるが、それも仕方の無い事だと割り切る。
しかしだからと交流を諦める訳には行かないので、貴方は自己紹介と、何か手伝えることは無いかと質問した。
「私も名乗れという訳かな。一応教えておくけど、ナズーリンと言う」
「それと、厚意は受け取っておくが生憎と手伝えることは無いよ。別に意地悪で言ってるわけでは無いさ」
片手をひらつかせて貴方の手伝いを拒否し、言葉を続ける。
「人間には少し辛いだろうしね。大人しく聖にでもくっ付いてるといいさ」
そう言い放つと、再び何処かへと向かって歩き出すナズーリン。
しかし貴方には、人間には、という言葉が引っ掛かる。
聖の言っていた妖怪と言う単語や、自称唐笠お化けに出会い、更に今の言葉で疑問は膨らむ一方であった。
「…ああ、何だ。まだ誰も此処について君に詳しい話はして無かったんだね」
やれやれと大袈裟なポーズを取りつつ、ここでようやくナズーリンは貴方と面と向かって話をする。
すると、先ほどまで小さな子供にしか見えていなかった彼女が、酷く禍々しい物に映って見える。
「君の来た幻想郷は、魑魅魍魎が闊歩する妖怪にとっての『楽園』」
「そして命蓮寺は妖怪の信仰する寺。君はそんな場所でこれから暮らすと言う訳なんだよ」
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