過去ログ - 小町「ぬくもり」 続
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9:名無しNIPPER
2016/07/13(水) 02:05:50.35 ID:kDJppMeS0
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時刻は夕方。あの後泣き疲れて寝てしまい、今は起きて熱を測っている。

「36.7℃。もう大丈夫そうだね」

「元から熱は低かったからな。でも今日はまだ安静だぞ」

「かしこまりっ」

「……ちょっと電話してくる」

「え!?お兄ちゃんが電話!!?」

「うるせえな、黙って寝転がってろ」

そういうと扉の外へ出てしまった。

ゆっくり目を瞑る。相も変わらず静かな部屋だけど今はそれが心地よかった。
腕を頭の上にして体を伸ばす。寝てばかりいた体が程よく伸び気持ちいい。
息を吐いて力を抜くと布団に体が埋まるような感じがした。

「……ああ、有難う。それじゃあ」

電話を切ると同時にお兄ちゃんが戻ってきた。
ポケットにしまうと同時にお兄ちゃんがにやけながら言う。

「よし小町、お腹減ってるか?」

「何々?お兄ちゃんが作ってくれるの?」

「八幡特製ホワイトシチューだ。味は保証するぞ」

「野菜炒めて水とルーで煮込むだけだからね」

「そこは突っ込むなよ…。ほら、行くぞ」

お兄ちゃんが手を差し出す。私は迷うことなくそれを掴んだ。
私の手を引いてお兄ちゃんが歩き出す。
私は声に出さず、心の中でありがとうを呟いた。



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