過去ログ - 男「父さんな、ミュージシャンやめてサラリーマンで食っていこうと思うんだ」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/07/16(土) 17:26:50.92 ID:5Jyg4jx6o
男はいわゆる就職活動をしたことは一度もなかったが、サラリーマンになること自体は簡単だった。
引退したとはいえ超有名人である彼は、多くの企業から引く手あまただったのだ。
以下略
12
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/07/16(土) 17:31:43.72 ID:5Jyg4jx6o
ところが――
男のサラリーマンとしての才能は絶望的なものであった。
以下略
13
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/07/16(土) 17:35:33.41 ID:5Jyg4jx6o
程なくして、男はクビを宣告された。
彼を再び拾ってやろう、という人のいい企業はなかった。
以下略
14
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/07/16(土) 17:38:31.05 ID:5Jyg4jx6o
ショックだった。
周囲の反対を押し切って、あれほど熱望した夢がやっと叶えたというのに、
以下略
15
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/07/16(土) 17:43:58.15 ID:5Jyg4jx6o
枝に縄をかけ、先端に輪っかを作り、そこに首をくくろうとする。
きっとこれで、自分は若くして自ら命を絶った悲劇のミュージシャンとして神格化される。
そうすればファンは悲しみつつも喜ぶし、家族も食うには困らないだろう。
以下略
16
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/07/16(土) 17:49:50.41 ID:5Jyg4jx6o
男の後ろには、スーツ姿の紳士が立っていた。
「あなたは……?」
以下略
17
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/07/16(土) 17:52:48.16 ID:5Jyg4jx6o
「私もあなたのように死を考えたことがあります。しかし、できませんでした」
「なぜ?」
「おそらく私の中にあるサラリーマンとしての素質・才能がそれを許さないのでしょう。
以下略
18
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/07/16(土) 17:56:32.61 ID:5Jyg4jx6o
「あなたが勤めていた会社は、私の会社の取引先でもあったので、あなたのことを調べるのは簡単でした。
そして少し前、あなたが解雇されたことを知り、
もしかするとあなたは命を絶ってしまうのでは、と密かにマークしていたのです」
「……あなたがここに来れた理由は分かった。で、俺にいったいなんの用があるんだ?
以下略
19
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/07/16(土) 18:00:36.22 ID:5Jyg4jx6o
およそ一年後、満員の東京ドームで、コンサートを行う二人組の姿があった。
一人は、背広姿でビジネスバッグ型ギターを弾き、
以下略
20
:
◆5pRYjJCdOc
[saga]
2016/07/16(土) 18:06:33.80 ID:5Jyg4jx6o
コンサートが終わり、男が相方である紳士に話しかける。
「サラリーマンにはなれなかったけど、あなたのおかげでサラリーマン気分を味わいながら、
自分の才能を生かす道を見つけることができた。命と家族を失わずに済んだ。
以下略
21
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/07/16(土) 18:07:11.45 ID:hAoTFasHo
……どっかに所属して給料もらって音楽活動やってたら、サラリーマン(給料取り)やん
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