過去ログ - 男「父さんな、ミュージシャンやめてサラリーマンで食っていこうと思うんだ」
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6:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:10:21.22 ID:5Jyg4jx6o
プロになっても彼の才能は衰えるどころか、ますます隆盛を極めた。



どこでコンサートをやろうと満員御礼、チケットは即売り切れ。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:12:46.00 ID:5Jyg4jx6o
しかし、どれだけ歌が売れても、ファンからチヤホヤされても、男の心が満たされる事は無かった。



なぜなら、彼の心はここにはなかったから。
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:16:11.51 ID:5Jyg4jx6o
サラリーマンになって――



背広姿でビジネス街を闊歩したい。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:18:05.74 ID:5Jyg4jx6o
思い悩んだ挙げ句、男は冒頭の言葉を口にする。




以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:22:41.28 ID:5Jyg4jx6o
当然、家族からは猛反対の声が上がった。


あり余るミュージシャンとしての才能や地位や名声を捨てて、なぜ今さらサラリーマンなどになるのか。

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:26:50.92 ID:5Jyg4jx6o
男はいわゆる就職活動をしたことは一度もなかったが、サラリーマンになること自体は簡単だった。



引退したとはいえ超有名人である彼は、多くの企業から引く手あまただったのだ。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:31:43.72 ID:5Jyg4jx6o
ところが――

男のサラリーマンとしての才能は絶望的なものであった。


以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:35:33.41 ID:5Jyg4jx6o
程なくして、男はクビを宣告された。



彼を再び拾ってやろう、という人のいい企業はなかった。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:38:31.05 ID:5Jyg4jx6o
ショックだった。



周囲の反対を押し切って、あれほど熱望した夢がやっと叶えたというのに、
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:43:58.15 ID:5Jyg4jx6o
枝に縄をかけ、先端に輪っかを作り、そこに首をくくろうとする。

きっとこれで、自分は若くして自ら命を絶った悲劇のミュージシャンとして神格化される。
そうすればファンは悲しみつつも喜ぶし、家族も食うには困らないだろう。

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/07/16(土) 17:49:50.41 ID:5Jyg4jx6o
男の後ろには、スーツ姿の紳士が立っていた。


「あなたは……?」

以下略



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