過去ログ - 赤星小梅「びしょぬれの記憶」
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38: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 14:52:59.14 ID:z6mFNZbg0

震えた声が聞こえる。

みんなが一様に同じ言葉を発していた。

以下略



39: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 14:54:44.25 ID:z6mFNZbg0

目を覚ました私はみんなの抱擁でめちゃくちゃにされた。

そのときでも私はまだ思考が明瞭ではなく、白いテントに下げられたランプの光をただ眺めながらここはどこなのか考えていた。

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40: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 14:56:56.03 ID:z6mFNZbg0

「赤星さん……よかった……本当によかった……」

彼女は両方の瞳からたくさんの涙を流しながら、私の手を胸に抱いていた。

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41: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 15:02:16.00 ID:z6mFNZbg0

そのあとの出来事はあっという間に流れていった。

事故の間意識を失っていた私だけが地上の病院に送られた。

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42: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 15:05:24.72 ID:z6mFNZbg0

「小梅」

病室のドアを叩いたのは同じ学年の逸見エリカだった。

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43: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 15:08:13.67 ID:z6mFNZbg0

「そ、そんな!わざわざそこまでしていただかなくても!」

「いや、赤星を危険に目に遭わせてしまったのは隊長である私の責任だ」

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44: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 15:10:10.26 ID:z6mFNZbg0

「断罪なんてとんでもないです!とにかく顔を上げてください!」

隊長がようやく姿勢を戻してくれると、やっと私の心も落ち着いた。

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45: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 15:12:44.96 ID:z6mFNZbg0

「私は戦車道やめません」

自分でも驚くほどすんなりと言葉が出た。

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46: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 15:15:10.14 ID:z6mFNZbg0

2人共に驚いたような表情を見せた。

ついうっかり副隊長のことを「みほさん」だなんて呼んでしまった。

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47: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 15:18:14.40 ID:z6mFNZbg0

無事に退院し、学園艦に戻ったとき、私はあの事故の意味を思い知った。

黒森峰は連覇の記録を止めることになった。

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48: ◆JxFTtO5TBE[saga]
2016/07/17(日) 15:19:37.85 ID:z6mFNZbg0

黒森峰はとてもいいチームだ。

あれだけ厳しく、鬼のようだと思っていた先輩たちが私たちを批判から守り、支えてくれた。

以下略



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