15: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 22:51:47.19 ID:+OtJikMc0
「それで」
顔がぐいっと近づけられてにおいが強くなった。
触れたくなるくらい綺麗で白い肌に、吸い込まれそうな瞳はアタシをそこに閉じ込める。
16: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 22:53:45.42 ID:+OtJikMc0
「大丈夫?」
どこに置くことが正解なのかわからない目線、びっしょりかいた手汗、言葉だけ健忘状態ってなんて都合のいい。
17: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 22:55:07.81 ID:+OtJikMc0
「ご、ごめんなさいっ。変な声出しちゃって」
「ううん、私が勝手にやろうとしたことだもの。こちらこそごめんなさい」
18: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 22:56:16.61 ID:+OtJikMc0
「無理に言わなくても大丈夫」
「え?」
19: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 22:58:00.77 ID:+OtJikMc0
「あ、あの……」
「うん?」
20: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 23:00:30.07 ID:+OtJikMc0
「ということっす……」
話が終わって、ひとつ大きく息を吐く。
緊張からかそれとも話し続けてたからなのか、口の中はカラッカラになっていて、机の上に置いてあったペットボトルのお茶を流し込んだ。
21: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 23:02:17.35 ID:+OtJikMc0
「ふんふん。なるほどねぇ」
楓さんは八分咲きの笑顔のまま、こっちを見てゆったりとした間隔で何度かうなずいた。
その意味がよくわからなくて、頭の上にハテナマークを浮かべてると「そうねぇ」って話を切り出してきた。
22: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 23:03:35.16 ID:+OtJikMc0
楓さん曰く、どうもアタシは恋してるらしい。
しかも相手はプロデューサーだって。
23: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 23:04:12.51 ID:+OtJikMc0
プロデューサーとは会ってどれくらいだろう。
二ヶ月くらいかな。
ちゃんと数字にしてみるとそんなに経ってない。
知らないことがまだまだあるし、それはむこうだって同じだとおもう。
24: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 23:05:21.45 ID:+OtJikMc0
「おだやかじゃない言葉が聞こえてきたけど、どうしたんだ」
「……なんでもない」
25: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/07/18(月) 23:05:58.97 ID:+OtJikMc0
「恋って、好きな人でもいるのか」
「どうなんすかねぇ」
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