過去ログ - 【モバマスＳＳ】一日花嫁【リテイク】 -SS速報VIP

過去ログ - 【モバマスＳＳ】一日花嫁【リテイク】

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1:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:44:46.40 ID:XLmHPDUl0
こんばんわ。オリＰです。
夏のＳＳ交流会の結果発表にドキドキしております。
ノミネートには残れてなさそうですが、それでも発表ですね。

今回のお話は前回作った一日花嫁をリテイクしてみました。
交流会に出すために全速力で書き上げたものだったので、色々と足りない部分などがありましたので…。

色々とご意見いただければ幸いです。
それでは次スレからスタートいたします。長時間のお付き合いよろしくお願い致します。

【注意】

この作品は、鬱要素およびモバマスのキャラが亡くなる展開があります。

苦手な方はバックして頂ければと思います。

SSWiki : ss.vip2ch.com

2:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:45:32.54 ID:XLmHPDUl0
「今日もありがとう。プロデューサー」

　二人の男女が楽しそうに繁華街を歩いている。一人は十代半ばの少女。男性はプロデューサーと呼ばれ、二十代ほどの見目に黒のスーツを着ている。背は男性の方が高く、頭一つ分高い。

3:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:46:34.18 ID:XLmHPDUl0
　加蓮と出会ったのは四年前。スカウトで繁華街に出たときに彼女と出会った。偶然といえば偶然だったが、今では必然だったのだろう。

　繁華街に出たは良いが、そこは行ったことのない場所でどこにどんな人がいるのかまったくわからなかった。

4:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:47:34.89 ID:XLmHPDUl0
「あの……。私、こういうものですが、アイドルに興味ありませんか？」

　プロデューサーは名刺を出して少女に話しかける。彼女はかなり驚いた表情を浮かべたが、すぐにまた元に戻った。

5:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:48:30.51 ID:XLmHPDUl0
　それから毎日、少女がいたエリアを重点的に当たる。当然、少女とも顔を何回も合わせる。そこで分かってきたこともあった。

　少女の名前は北条加蓮。今は十六歳の高校一年生だ。話をするとどうも斜に構えた感じがしていた。

6:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:49:24.68 ID:XLmHPDUl0
「今から食事でもどうだ？少し予定よりも早く終わったし」

　男性の提案に加蓮は指を顎に当てて思案する。

7:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:50:21.00 ID:XLmHPDUl0
　中に入ると、外見に違わず内装も豪華だった。床一面に絨毯が敷かれ、木が使われたシックな内装。そして余計な音がない静かな店内。十代が入るには場違いな雰囲気だ。

　二人が入ると、近くにいた店員がこちらにやってくる。身だしなみを整えた男性店員だ。

8:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:51:11.03 ID:XLmHPDUl0
「呆れた……」

「ゴメンな。最近加蓮とこうして二人きりになるなんてなかったし」

9:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:52:22.37 ID:XLmHPDUl0
　加蓮を自宅に帰した後、プロデューサーは一人の自室で電話をかける。電話の相手は母親だ。この時間ならまだ起きているかもしれない。

『もしもし。ずいぶん遅い時間に電話だけど、どうしたの？』

10:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:53:12.06 ID:XLmHPDUl0
　二人は翌日、事務所の社長と面会し結婚したい旨を伝える。社長も不承不承だったが、結婚を承諾し、互いの良心と合う日取りを決めてそこに休暇を取った。

「結婚のことはまだ明かせん。加蓮さんはまだ十代。イメージ的にももう少し隠してもらいたい。同棲と婚約の発表はご両親との話の後だ」

11:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:54:03.95 ID:XLmHPDUl0
「あ……」

　加蓮が目を開けると、プロデューサーと事務所の事務員を務める千川ちひろがいた。茶色の髪を三つ編みにして前に流す髪型と、蛍光グリーン色のジャケットが特徴的な女性だ。

12:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:54:55.71 ID:XLmHPDUl0
「アイドルプロダクションでしたか……。今回のことでお話が……」

「私でよろしいのでしょうか？」

13:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:57:03.64 ID:XLmHPDUl0
「なんですって！」

　福良の部屋に入ったプロデューサーは大きな声を上げた。

14:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:58:32.27 ID:XLmHPDUl0
「……そうか。じゃあ、いていいぞ。ちひろさんはどうします？」

「私は戻ります。いつまでも事務所を留守にするわけにもいきませんし、ご両親が来られたので、お役目は終わりですし」

15:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 19:59:58.46 ID:XLmHPDUl0
「戻ろう。車で事務所まで送るよ。――お二人はまだここに？」

　父親が首肯したので、三人は一礼をして病室を後にした。

16:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 20:01:39.39 ID:XLmHPDUl0
「うん。女の子にとって最高の夢。あたしも叶えてみたい」

「お願いします。差し出がましいお願いですが……」

17:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 20:02:41.82 ID:XLmHPDUl0
　会見には多数の報道陣が詰め寄せた。注目度の大きさはやはり加蓮が人気アイドルであるという証拠だ。

　次々出る質問にプロデューサーと時折社長が答えていく。とにかく、加蓮のことは見守っていてほしいということを終始伝え、結婚式のことは何も話さなかった。

18:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 20:03:59.46 ID:XLmHPDUl0
「……どこまでの規模で行う予定なんですか？」

「規模としては、両家だけが集まるほど。結納のやり取りも最低限に抑えた結納を行いたいのです」

19:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 20:05:07.72 ID:XLmHPDUl0
「結納返しも同じ日に行いましょう」

　日取りを福良に伝え、彼がその日に家族との面談という名目で会議室を使うとジムに連絡し、予約をすることができた。そのことを加蓮にも伝える。

20:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 20:05:59.49 ID:XLmHPDUl0
「おいおい……。式を抑えるほうが、結納よりも先に決めなきゃいけないんだぞ」

「すいません。それは加蓮にも言われました……」

21:名無しNIPPER[saga]
2016/07/19(火) 20:06:53.53 ID:XLmHPDUl0
　次の日。

　プロデューサーは名詞の情報を頼りに小林という女性の元を訪ねる。

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