13: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:34:30.97 ID:N7BH6Wdqo
こうして私は、何とか遅刻せずに学校に行き、輝かしい転校生デビューを飾った。
輝かしいというのは、ちょっと語弊があるかな。
別に私は、自分で輝いたわけじゃないから。
14: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:35:34.55 ID:N7BH6Wdqo
ただ、東京から来たという飾りに、ちょっとみんなが関心をもってくれただけだ。
私の中には、発光物質なんてありはしないのだ。
クラゲじゃあるまいし。
15: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:36:19.99 ID:N7BH6Wdqo
そういえば、私が自己紹介をしたあとで、目を輝かせて私のところに来てくれた人達がいたっけ。
名前は……そうそう、千歌ちゃんと曜ちゃんだ。
千歌 「梨子ちゃん、はじめまして!
私の名前は、高海千歌です!」
16: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:37:03.29 ID:N7BH6Wdqo
千歌 「えへへ、それもそうだね。
でも、何だか大人っぽい雰囲気だね。
私なんか、曜ちゃんと一緒に海で遊んでばっかりだから、いつまでたっても子供っぽいままなんだもん。
あ、曜ちゃんっていうのは私の友達で……おーい、曜ちゃん!」
17: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:37:49.35 ID:N7BH6Wdqo
曜 「あはは、それもそうだね。
ねえねえ、いつからこっちに引っ越してきたの?」
梨子 「一週間くらい前かな」
18: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:38:27.30 ID:N7BH6Wdqo
千歌 「ふふふ、梨子ちゃん、おもしろいことを言うんだね!
海なんだから、大きいに決まってるじゃない。
大丈夫、大丈夫。
安全に気をつければ、入っても怖くないよ」
19: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:39:31.49 ID:N7BH6Wdqo
曜 「そうだよ、千歌ちゃん。
梨子ちゃんはそんなオテンバなことせずに、もっとこう、おしとやかに休日を過ごしてるんだよ。
ねえ、梨子ちゃん?」
梨子 「まあ、おしとやかというほどではないけど」
20: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:40:06.30 ID:N7BH6Wdqo
それを聞いた千歌ちゃんの目は、さっきよりもいっそう輝いた。
千歌 「おおお、これは奇跡だよ!
ねえ梨子ちゃん、私たちと一緒に、スクールアイドル、やってみない?」
21: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:40:41.48 ID:N7BH6Wdqo
梨子 「どんな歌で?」
千歌 「それはこれから、私たちが作るんだよ!」
梨子 「へー、すごいなあ。
22: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:41:56.28 ID:N7BH6Wdqo
梨子 「ねえ千歌ちゃん、あなたはちょっと勘違いをしてるわ」
千歌 「どうして?」
梨子 「ピアノが弾けるからといって、作曲もできるとはかぎらないのよ。
23: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:42:42.69 ID:N7BH6Wdqo
それでも食い下がろうとする千歌ちゃんを、曜ちゃんが押しとどめた。
曜 「ごめんね、梨子ちゃん。
急に変なことを訊いちゃって。
でもまあ、無理は言うつもりはないけど、ゆっくり考えてほしいな。
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