過去ログ - 梨子「クラゲじゃあるまいし」
1- 20
35: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:55:53.47 ID:N7BH6Wdqo
千歌 「へー、言われてみれば、たしかにその大きい傘はクラゲに似てますね。
    でも私、クラゲを助けたことなんてあったかな。
    海でおなかを刺されたことはあるけどなあ……」

怪人クラゲ女「マア、細カイコトハ、コノ際ドウデモヨイノデス。
以下略



36: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:56:47.09 ID:N7BH6Wdqo
怪人クラゲ女「ソンナワケデ、チョット私ガ拝見シテモ構イマセンカ」

千歌 「ええ、まあいいですけど」

そう言うと千歌ちゃんは、カバンの中をごそごそと探しはじめた。
以下略



37: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:57:20.89 ID:N7BH6Wdqo
怪人クラゲ女「何ヲ仰ッテイルノデスカ。
       くらげナンダカラ、傘ヲ外セルワケナイデショ……」

千歌 「いくら私がバカチカだといっても、その傘がビニールでできていることくらい分かりますよ」

以下略



38: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:58:05.88 ID:N7BH6Wdqo
千歌 「どうして見せてくれないの?」

怪人クラゲ女「傘ノ中ヲ見テモ、面白イモノナンテ何モナイカラデスヨ!」

千歌 「どうして?
以下略



39: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:58:44.06 ID:N7BH6Wdqo
押し問答をしながら、くんずほずれつしていると、急に雨が降り出した。

千歌 「あ」

千歌ちゃんは傘を持ってきていないようだ。
以下略



40: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 18:59:43.62 ID:N7BH6Wdqo
千歌 「いいの?
    中を見られたら、恥ずかしいんじゃないの?」

怪人クラゲ女「ソリャマア、恥ズカシイヨ。
       デモ、千歌チャンヲ濡レタママニスルクライナラ、私ガ恥ズカシイ思イヲシタホウガ、ズットイイヨ」
以下略



41: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 19:00:26.92 ID:N7BH6Wdqo
千歌 「クラゲさん、お邪魔します」

梨子 「いえいえ、狭いところですが、どうぞご遠慮なく」

千歌 「今日は、竜宮城からいらしたんですか」
以下略



42: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 19:02:38.61 ID:N7BH6Wdqo
千歌ちゃんの家の前で、怪人クラゲ女はふたたび二体に分裂した。

千歌 「家まで送ってくれてありがとう、クラゲさん」

梨子 「どういたしまして。
以下略



43: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 19:03:31.80 ID:N7BH6Wdqo
雨の音にかき消されそうな声で、私は千歌ちゃんに訊いてみた。

梨子 「私の心は、どんな形をしてた?」

千歌 「お月さまみたいな、まるくてきれいな形をしてた」
以下略



44: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 19:04:42.32 ID:N7BH6Wdqo
梨子 「そんなはずはない。
    私の心は、あなたの瞳みたいに輝いてはいない」

千歌 「へー、私の瞳、光って見える?
    自分だとよく分からないけど……」
以下略



45: ◆hxGgtPv0f.[sage]
2016/07/22(金) 19:05:18.20 ID:N7BH6Wdqo
その日の夜、私は自分の部屋の灯りを消して、考えごとをした。
月明かりに照らされた水槽の中で、クラゲの光が揺らめいている。

梨子 「ねえ、ジェリーちゃん」

以下略



61Res/32.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice